- 個人営業って何?
- 個人営業の仕事内容は?
- 必要なスキルややりがいってどうなの?
このような悩みを解決する記事となっています。
個人営業は、営業顧客別の一つで、同じ分類である法人営業とは仕事内容が大きく異なります。
そのため、法人営業と比較しながら見ていくことにしましょう。
ここでは、個人営業の定義や仕事内容、やりがい、きついところ等についてご紹介します。
個人営業とは?
個人営業とは?について、以下の2つの軸で見てきましょう。
- 種類:営業顧客別の一つ
- 定義:一般家庭の方が顧客の営業
種類:営業顧客別の一つ
営業には形態別の「メーカー営業/代理店営業/商社営業」、商材別の「有形営業/無形営業」、方法別の「ルート営業/新規営業」、顧客別の「法人営業/個人営業」があります。

この中でも個人営業は顧客別の一つに分類されるものになり、その他の顧客別に「法人営業」と呼ばれるものがあります。
- 法人営業:企業などの団体が顧客の営業
- 個人営業:一般家庭の方が顧客の営業

個人営業と法人営業の違いは、営業する顧客が「一般家庭の方が顧客」なのか「企業の団体などが顧客」なのかといった違いがあります。
定義:一般家庭の方が顧客の営業
個人営業とは「一般家庭の方が顧客の営業」となります。
個人営業の例としては以下のようなものがあります。
- 保険の営業:一般家庭の方へ他社の保険サービスを売る
- 自動車ディーラーの営業:一般家庭の方へ自動車を売る
- 不動産の営業:一般家庭の方へ一軒家を売る
このように個人宅へ飛び込み訪問して商談したり、事前にアポイントをとって個人の方へ営業をするものが個人営業と呼ばれます。

また、先ほどの図の通り、個人営業には、全部で8種類の所属先があります。
個人営業の仕事内容

同じ顧客別の法人営業との比較でいうと、個人営業は「一件あたりの商談の登場人物が少なくなる傾向」にあります。
なぜなら、決裁権のある人に直接営業ができるケースがほとんどだからです。
たとえば、自動車ディーラーの営業であれば、実際に自分で車の購入の意思決定をする人、保険の営業であれば、実際に自分で保険の購入の意思決定をする人と商談することはイメージが湧くと思います。
この決裁権のある人にアプローチできることが一つの成果とも言える法人営業と比べると、一件一件の商談のリードタイムが短くなります。
したがって、個人営業の場合は、目の前の人に全力を注げば良く、その場で商品やサービスを購入してもらえる可能性もあるというわけです。
個人営業に必要なスキル
個人営業ならではの必要なスキルは以下だと考えています。
- 感情に働きかける力
- 自分を律する力
先ほどお伝えしたように、相手である個人では「あの営業マンは良い人そうだから」といった個人的な感情だけで購入する可能性があります。
なので、論理的に商品やサービスのメリットを伝えていくことも重要ですが、相手の感情に訴えかけることがさらに重要になってきます。
また、個人営業はチームより個人で動くことが多いので、目標達成に向けて自分自身の気持ちや行動をコントロールする力も必要になります。
個人営業に向いてる人の特徴
個人営業ならではの向いてる人の特徴は以下だと考えています。
- 人に好かれやすい人
- チームより個人で仕事をしたい人
- バリバリ働いて稼ぎたい人
個人営業は、相手が個人で購入の意思決定をするので、人に好かれやすいといった要素も重要になります。
また、基本的にはチームではなく個人で契約締結まで進めるので、プレッシャーも楽しんで仕事ができる自信があれば向いてると言えるでしょう。
個人で仕事を進めるため、成果や売上に応じてお金が支払われる「歩合制」が採用されているケースが多く、バリバリ働いて稼ぎたい人にはおすすめです。
個人営業に向いてない人の特徴
個人営業ならではの向いてない人の特徴は以下だと考えています。
- ストレス耐性が弱い人
- チームで仕事を進めたい人
- 残業が少なく、土日祝に休みたい人
- 収入を安定させたい人
個人営業は、相手が本当に自分にとって意味のある・興味のあるものでないと断り、断られる割合も多くなるのでストレス耐性が弱いと務まりません。
また、基本的には顧客へのアプローチからクロージングまでの一連の営業活動を自分一人でこなすので、チームで仕事を進めたい人にとっては向いてないと言えます。
さらに、残業が多く、平日休みで土日祝に働くことが多く、歩合制を採用していることも多く収入が安定しないので、こういったプライベートに関わるような条件面も合わないときついでしょう。
個人営業のやりがい
個人営業ならではの感じるやりがいは以下だと考えています。
- 人の人生に直接関与できる
- 人間力(センス・人柄など)が磨かれる
- 成績次第で高収入が得られる
個人営業は、一般家庭の方が顧客となるので、人の人生に直接関与できるため、その人自身の人生を豊かにできる提案ができれば、心の底から感謝されることもあります。
また、個人営業は、歩合制を採り入れている企業も多いため、成績次第では若くして年収1,000万円を超えるような業界もあったりします。
個人営業の楽なところ
個人営業ならではの感じる楽なところは以下だと考えています。
- 人当たりの良さや感情に訴えることで売れることもある
- 目の前の人だけに集中すればいい
- 成績次第で高収入になる
先ほどからお伝えしているように、論理を必要とせずとも売れてしまうことがあります。
また、法人営業のように、購入に関わる様々な人達にメリットを感じてもらう必要がなく、目の前の人だけに集中すれば良いのです。
さらに、歩合制を採用している企業も多く、頑張って成果を出したにもかかわらず給料が一定といったことがないため、それが楽だと感じる人もいるでしょう。
個人営業のきついところ
個人営業ならではの感じるきついところは以下だと考えています。
- とにかく断られる
- 一人でやり切らなければならない
- 給料が低く、不安定
- 残業が多く、休みが少ない
想像がつくかと思いますが、あなたも営業が訪問・電話してきた場合は、大抵断りますよね?
まさにそれと同じことを逆の立場でされるので、何度も何度も断られ続けると精神的にも参ってしまうことがあります。
また、先ほど「成績次第で高収入」と言いましたが、逆に成績次第が悪ければ、収入が下がってしまうことがあり、給料が不安定になってしまう可能性も秘めています。
さらに、一般家庭の方の仕事が終わった時間や休みの日に営業活動することになり、残業が多く、休みが少なくなることもあるのです。
個人営業の残業
残業については、個人営業の方が法人営業より多い傾向にあるようです。
dodaのデータによると、以下のようになっています。
営業職種 | 残業時間 |
---|---|
営業(金融) | 25.5時間 |
営業(IT) | 25.7時間 |
営業(商社) | 25.8時間 |
営業(メーカー) | 27.3時間 |
営業(メディカル) | 29.1時間 |
営業(サービス業) | 31.8時間 |
営業(建設/不動産) | 35.8時間 |
営業(小売/卸/外食) | 38.5時間 |
営業(広告・メディア) | 41.9時間 |
不動産、サービス業等の個人を顧客とする営業の方が、メディカル、メーカー、商社、IT等の法人を顧客とする営業より、平均残業時間が多い傾向にあります。
この理由は、個人営業は、顧客が空いている時間帯(勤務時間外または土日祝日休み)に合わせて仕事をするので、残業が多くなります。
個人営業の休み
休みについては、個人営業の方が法人営業より少ない傾向にあるようです。
dodaのデータによると、以下のようになっています。
営業職種 | 年間休日数 |
---|---|
営業(メディカル) | 128.1日 |
営業(IT) | 124.3日 |
営業(商社) | 123.4日 |
営業(メーカー) | 123.1日 |
営業(金融) | 122.1日 |
営業(サービス業) | 118.9日 |
営業(広告・メディア) | 116.3日 |
営業(小売/卸/外食) | 112.0日 |
営業(建設/不動産) | 110.2日 |
不動産、サービス等の個人を顧客とする営業の方が、メーカー、商社、IT、メディカル等の法人を顧客とする営業より、平均年間休日数が少ない傾向にあります。
先ほどの残業同様、基本的に9:00-18:00かつ平日勤務となる顧客が空いている時間に営業をしなければならないからです。
個人営業の年収
年収については、個人営業の方が法人営業より低い傾向にあるようです。
dodaのデータによると、以下のようになっています。
営業の種類 | 平均年収 |
---|---|
管理職・マネージャー(営業系) | 528万円 |
海外営業・貿易営業 | 513万円 |
営業企画・営業推進 | 490万円 |
法人営業 | 447万円 |
個人営業 | 424万円 |
代理店営業 | 423万円 |
ルートセールス | 403万円 |
内勤営業・カウンターセールス | 366万円 |
このように、個人営業の平均年収は424万円、法人営業の平均年収は447万円と、個人営業の方が低くなっています。
この理由は、法人営業の方が大きな金額が動くからだと推察できます。
まとめ
本記事では、個人営業の定義や仕事内容、必要なスキル、向いてる人、向いてない人、やりがい、きついところ、残業、休み、年収について紹介しました。

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