メーカー営業の仕事内容とは?商社との違いを踏まえて解説します!

メーカー営業 仕事内容
  • メーカー営業って何?
  • メーカー営業の仕事内容は?
  • 必要なスキルややりがいってどうなの?

このような悩みを解決する記事となっています。

私自身は、商社で4年間勤めていた頃に、自社の商品を売るメーカーの役割、代理店をサポートする役割、他社の商品を売る商社の役割の3つを経験しています。

ここでは、その経験を活かして、メーカー営業の定義や仕事を同じ形態別に分類される代理店営業、商社営業と比較しながらご紹介します。

営業の種類

  1. 形態別:メーカー営業/代理店営業/商社営業 ←今回の記事
  2. 商材別:有形営業/無形営業
  3. 方法別:ルート営業/新規営業
  4. 顧客別:法人営業/個人営業
  5. 手法別:御用聞き営業/提案営業/ソリューション営業
  6. アプローチ別:飛び込み営業/電話営業/紹介営業/反響営業

元底辺営業マン
メーカー営業以外の営業をまとめて知りたい方は、是非以下の記事もお読みください。

スポンサーリンク


メーカー営業とは?

メーカー営業とは?について、以下の2つの軸で見てきましょう。

メーカー営業とは?

  • 種類:営業形態別の一つ
  • 定義:自社の商品やサービスを直接顧客に売る営業

種類:営業形態別の一つ

営業には形態別の「メーカー営業/代理店営業/商社営業」、商材別の「有形営業/無形営業」、方法別の「ルート営業/新規営業」、顧客別の「法人営業/個人営業」があります。

この中でもメーカー営業は形態別の一つに分類されるものになり、その他の形態に「代理店営業」「商社営業」と呼ばれるものがあります。

  • メーカー営業:自社の商品やサービスを顧客に売る営業
  • 代理店営業:自社の商品やサービスを売ってくれる代理店の開拓やサポートする営業
  • 商社営業:他社の商品やサービスを仕入れて顧客に売る営業

メーカー、代理店、商社

元底辺営業マン
この商流の最も上流にいるのが「メーカー営業」と「代理店営業」で、その下流にいるのが「商社営業」になります。

定義:自社の商品やサービスを顧客に売る営業

メーカー営業とは「自社の商品やサービスを顧客に売る営業」となります。

当サイトでいうメーカー営業は、商流の上流のポジションについて語っているため、以下のような営業も含まれます。

  • 自動車部品メーカーの営業:自社で開発した自動車部品を法人顧客に売る
  • 食品メーカーの営業:自社で開発したカップラーメンを法人顧客に売る
  • IT企業の営業:自社で開発した労務管理システムを法人顧客に売る
  • 証券の営業:自社で開発した証券商品を個人顧客に売る

一般的にはメーカー営業というと、ITサービスや金融商品等の営業は含まず、物を製造する企業の営業に限定している場合が多いです。

しかし、ITサービスを自社で開発している企業等の営業であっても、商流の間に代理店や商社がいる構図は同じで、上流の働き方には共通のものがあるため、ポジション別で解説しています。

元底辺営業マン
また、先ほどの図の通り、メーカー営業には、全部で8種類の所属先があり、いくつかの営業のやり方があるのです。

メーカー営業の仕事内容

メーカー営業

代理店営業の場合は、自社の商品やサービスを代わりに売ってくれる代理店のサポート業務がメインとなるので、代理店の営業が上記プロセスをスムーズに踏めるようにサポートしていきます。

一方、メーカー営業の場合は、直接顧客に売ることになるため、自分自身で上記の営業プロセスをこなしていかなければなりません。

また、他社の商品やサービスを扱う商社営業との比較でいうと、メーカー営業は、あくまで自社の商品やサービスだけを扱うということに加えて、顧客の要望に合わせるために、自社の企画部門や開発部門を巻き込み、要望に合った商品やサービスの開発を検討もします。

メーカー営業に必要なスキル

メーカー営業ならではの必要なスキルは以下だと考えています。

  1. 商品やサービスに関する知識
  2. 伝える力
  3. 責任能力

当たり前ですが、自社の商品やサービスを直接顧客に説明するので、商品やサービスについての深い知識が必要になってきます。

また、ただ知識を持っているだけではなく、それを相手に理解してもらったり、相手が購入したいと思うように伝える力も必要です。

さらに、自社の商品やサービスによって直接顧客に価値を届けるので、納期を守る、品質を維持する等、責任を持って自分の仕事を全うする力も求めれます。

メーカー営業に向いてる人の特徴

メーカー営業ならではの向いてる人の特徴は以下だと考えています。

  1. 商品やサービスに愛着を持てる人
  2. 物事を深く突き詰められる人
  3. 自らの手で顧客の課題解決をしたい人

メーカー営業は、自社の商品やサービスを扱うので、それらに愛着を持てると自ら進んで勉強したりと、前向きに仕事に取り組むことができます。

また、顧客の課題解決をするために、商品部の人達を巻き込んで新しい商品やサービスの開発を検討する等、物事を深く突き詰めることが好きな人は向いてると言えるでしょう。

さらに、代理店営業や商社営業と違って、課題解決の主体になれるので、自らの手で自らの会社で顧客の課題解決をしたいと考えている人は、メーカー営業は一択です。

メーカー営業に向いてない人の特徴

メーカー営業ならではの向いてない人の特徴は以下だと考えています。

  1. 飽き性な人
  2. 物事を深く突き詰められない人
  3. 色々な可能性を模索していきたい人

メーカー営業は、基本的に自社の商品やサービスしか扱わないので、飽き性の人には辛いかもしれません。

ただし、顧客の課題を解決できるように商品やサービスのカスタマイズ、あるいは新たに作るといったことを検討することもあるので、普段から物事を深く考える癖がない人は向いてないと言えます。

一方で、自社の商品やサービスに限られる以上、カスタマイズや新たに作るといっても解決策は限られるので、さらに幅広い解決策を考えていきたい人は商社営業の方が向いてるでしょう。

メーカー営業のやりがい

メーカー営業ならではの感じるやりがいは以下だと考えています。

  1. 自社の商品やサービスを世の中に広められる
  2. 顧客の課題解決を自らが中心となってできる
  3. 専門性が高い

メーカー営業は、自社の商品やサービスを扱っているので、世の中に普及させていくことによって、世の中の生活が豊かに・便利にすることへの貢献ができます。

また、顧客の課題を汲み取って、その課題を解決できる商品やサービスの開発にも関われることができれば、なおさらやりがいを感じます。

元底辺営業マン
商社営業は、その課題解決をメーカーにお願いする形になります。

メーカー営業の楽なところ

メーカー営業ならではの感じる楽なところは以下だと考えています。

  1. 提案に関わる調整は自社内の人が中心
  2. 取り扱う商品やサービス数が少ない
  3. 自分の手で成果を上げることができる

メーカー営業は、自社の商品やサービスに限られるので、提案する商品やサービスを検討するときは、自社内の人のみと調整することになります。

また、提供するものが自社の商品やサービスに限られるために、取り扱う商品やサービス数が少なくなるので、勉強する商材の数も少なくなってきます。

さらに、直接顧客に商品やサービスを売ることができるので、自分の頑張りが直接成果に反映されることが楽だと感じる人もいます。

メーカー営業のきついところ

メーカー営業ならではの感じるきついところは以下だと考えています。

  1. 関係部署との調整
  2. 商品やサービスの深い知識が必要
  3. クレーム
  4. 提供するものが自社の能力に限られる

先ほどお伝えした通り、メーカー営業は顧客の要望(機能・スペック、納品時期など)を満たすために、利害関係が一致しない様々な関係部署と調整をしなければなりません。

また、当たり前に商品やサービスの深い知識が必要になりますが、商材自体に興味がなかったり、商材が複雑なものであればインプットするのに苦労します。

さらに、自社の商品やサービスまたは能力以上に顧客の要望に応えることができないので、その場合は歯がゆい思いをすることになってしまいます。

メーカー営業の残業

メーカー営業の残業については、営業職の中では少ない方に分類されます。

dodaのデータによると、以下のようになっています。

営業職種残業時間
営業(金融)25.5時間
営業(IT)25.7時間
営業(商社)25.8時間
営業(メーカー)27.3時間
営業(メディカル)29.1時間
営業(サービス業)31.8時間
営業(建設/不動産)35.8時間
営業(小売/卸/外食)38.5時間
営業(広告・メディア)41.9時間

出典:残業の多い職業・少ない職業は?全80業種、95職種別の残業時間調査!(doda)

全職種の平均残業時間は22.8時間というデータがある中、営業職の平均残業時間は31.2時間となっています。

その中でも、メーカー営業の平均残業時間は27.3時間となっているので、営業職の中では少ない方と言えることができます。

メーカー営業の休み

メーカー営業の休みについては、営業職の中では多い方に分類されます。

dodaのデータによると、以下のようになっています。

営業職種年間休日数
営業(メディカル)128.1日
営業(IT)124.3日
営業(商社)123.4日
営業(メーカー)123.1日
営業(金融)122.1日
営業(サービス業)118.9日
営業(広告・メディア)116.3日
営業(小売/卸/外食)112.0日
営業(建設/不動産)110.2日

出典:残業の多い職業・少ない職業は?全80業種、95職種別の残業時間調査!(doda)

全職種の平均年間休日数は121.9日というデータがある中、営業職の平均年間休日数は120.0日となっています。

その中でも、メーカー営業の平均年間休日数は123.1時間となっているので、営業職の中では多い方と言えることができます。

メーカー営業の年収

メーカー営業の年収については、営業職種によって異なります。

dodaのデータによると、以下のようになっています。

営業職種平均年収
MR697万円
医薬品メーカー573万円
医療機器メーカー559万円
リース(金融)527万円
電子部品メーカー521万円
証券500万円
機械/電機メーカー491万円
IT/通信478万円
総合商社459万円
銀行457万円
化学/素材メーカー454万円
クレジット/信販450万円
食品/消費財メーカー441万円
住宅設備/建材メーカー434万円
不動産金融432万円
建設/不動産432万円
インターネット/広告/メディア428万円
専門商社428万円
保険425万円
保険代理店418万円
医療機器卸415万円
小売/外食411万円
信用金庫/組合400万円
サービス400万円
家具/インテリア/生活雑貨396万円
福祉/介護関連362万円

出典:平均年収ランキング 最新版【職種別】(doda)

このように、メーカー営業といっても医薬品メーカー(平均年収573万円)のように高い水準の営業もあれば、建材メーカー(平均年収434万円)のように低い水準の営業もあります。

なので、メーカー営業の平均年収は一概に高いとか低いとか言えないことが分かります。

メーカー営業の志望動機

これまで見てきた仕事内容ややりがい等から、以下のような動機がメーカー営業に合っていると考えられます。

  • 自社の商品やサービスを世の中に広めたい!
  • 顧客の課題解決を自らが中心となってしたい!
  • 専門性を高めたい!
  • etc...

メーカー営業は、自社の商品やサービスを扱っているため、その商材に愛着を持つことも必要不可欠です。

また、最近では似たような商品やサービスを取り扱っている企業も多いため、しっかりと企業分析を行った上で面接に挑むことが重要です。

まとめ

この記事では、メーカー営業の仕事について紹介しました。

本記事のまとめ

  • メーカー営業とは?:①営業形態の一つ、②自社の商品やサービスを売る営業
  • メーカーの仕事内容:自社の商品やサービスを直接顧客に売る&企画部門や開発部門と解決策を検討する
  • メーカー営業に必要なスキル:①商品やサービスに関する知識、②伝える力、③責任能力
  • メーカー営業に向いてる人の特徴:①商品やサービスに愛着を持てる人、②物事を深く突き詰められる人、③自らの手で顧客の課題解決をしたい人
  • メーカー営業に向いてない人の特徴:①飽き性な人、②物事を深く突き詰められない人、③色々な可能性を模索していきたい人
  • メーカー営業のやりがい:①自社の商品やサービスを世の中に広められる、②顧客の課題解決を自らが中心となってできる、③専門性が高い
  • メーカー営業の楽なところ:①提案に関わる調整は自社内の人が中心、②取り扱う商品やサービス数が少ない、③自分の手で成果を上げることができる
  • メーカー営業のきついところ:①関係部署との調整、②商品やサービスの深い知識が必要、③クレーム、④提供するものが自社の能力に限られる
  • メーカー営業の残業:営業職の中では少ない傾向
  • メーカー営業の休み:営業職の中では多い傾向
  • メーカー営業の年収:営業職種によって違う
  • メーカー営業の志望動機:商品への愛着も必要
元底辺営業マン
メーカー営業以外の営業をまとめて知りたい方は、是非以下の記事もお読みください。
スポンサーリンク
  • この記事を書いた人

元底辺営業マン

上智大学▶上智大学大学院▶大手商社4年(年収450万円)▶ベンチャー企業8ヶ月(年収500万円)▶IT企業5年(年収1,000万円)と営業職を約10年経験。底辺営業マンを抜け出した仕事術や転職術を発信。

-営業の種類

© 2023 営業大学 Powered by AFFINGER5