- わかったふりをしてしまう・・・
- わからないことって聞きづらいな・・・
- とりあえず考えるようにしているけど・・・
このような悩みを解決する記事となっています。
「わかってないことが恥ずかしい」「あとで考えればわかるはず」といった理由で、なかなか仕事でわからないことを解決できずにいる人はいるのではないでしょうか。
私もかつてはわからないことを放置しておいて、大変な目にあったことを思い出します。
ただ、このような経験をしてから、わからないことを放置する心理状態やそれを乗り越えるための方法を自分なりに編み出してきました。
ここでは、仕事でわからないことを放置する原因や放置しない方法についてご紹介します。
仕事でわからないことを放置する原因
まずは、仕事でわからないことを放置する人の実例を見てみましょう。(かつての私のやり取りです)
- 上司:Y社の案件の今後の進め方については、Aさんにお任せしてしまってもいい?
- Aさん:はい!(「はい」と言ってしまったものの、進め方よくわかってないな・・・。とりあえず考えてみるか・・・。)
<1週間後> - Aさん:Y社の案件の進め方を考えたので共有します。~~~。
- 上司:全然ダメだな。そんなんじゃ受注できないぞ。わからないならなんで相談しなかったんだ!
- Aさん:すみません。
さて、このやり取りになってしまうのはなぜでしょうか。
私自身、仕事でわからないことを放置してしまった原因は、以下の3つでした。
- 聞くことが恥だと思っている
- あとで考えればわかると思っている
- わかろうとするモチベーションがない
原因1:聞くことが恥だと思っている
一つ目の原因は「お前はこんなこともわかっていないのか!?」と言われることを想像して、「聞くこと自体が恥ずかしいことだと思ってしまうこと」です。
でも、考えてみてください。わからないことを先延ばしにすればするほど「お前は「まだ」こんなこともわかっていないのか!?」とさらに口調が強くなるのは明らかです。
聞くことが恥ずかしいと思うことは、ただ問題を先送りにしているだけであって何の解決にもなっていないことを自覚すべきです。
わからないものはわからないのです。
時間が経ったあとに聞いて「なんで今頃聞くの?」「今までどうしてたの?」となるのは辞めましょう。「あいつは不安だな」となり、あなたへの信頼も失います。
原因2:あとで考えればわかると思っている
二つ目の原因は「今は理解できてないけど、あとで考えればわかるはずだ」となってしまうことです。
先ほどの例で言うと、Aさんは自分で考えることを選択しましたが、結局あまり考えることができず、良い解決策を見出すことができませんでした。
ただし、わからないことを自分で考えること自体は悪いことではありません。
むしろ、自分で考えることは良いことなのですが、この「あとで」が厄介もので、ずっと「あとでのまま」になって放置してしまうことがありがちです。
原因3:わかろうとするモチベーションがない
三つ目の原因は「そもそもわからないことをわかろうとするモチベーションがない」ということです。
以下のような気持ちがあるのときは、モチベーションがなくなります。
- 自社の商品やサービスに興味がない・・・
- このまま今の仕事を続けていくことがいいのだろうか・・・
- 自分に自信がない・・・
- etc…
要は、今の仕事に対する目的や目標がない状態になってしまっていると、わからないことをわかろうとするモチベーションが生まれなくなります。

私自身、かつて「わかって何の意味があるのだろうか?」といった気持ちに何度かなったことがありました。
仕事でわからないことを放置しない方法
仕事でわからないこと放置するを克服するときのポイントをお伝えしますね。
- 恥じずに素直に聞く
- すぐに仮説思考で考える
- 転職も検討してみる
方法1:恥じずに素直に聞く
これは原因1の「聞くことが恥だと思っている」に対する解決策となります。
「これってどういう意味ですか?」「どういった背景でそれを実施することになったんですか?」など、わからないことはどんどん聞くようにしましょう。
しかし、一点注意点なのですが、なんでもかんでもわからなかったら聞けばいいというスタンスはよくありません。
以下の場合、あなたはどう感じますか?
- Y社との会話で「RFM分析」という言葉が出ましたが、どういった意味ですか?
- そもそもY社の経営状況ってどうなんですかね?
「別にわからないこと聞いているから普通じゃん?」と思った方は危険で、上の質問は「ネットや本で調べればわかるじゃん!」といったものだからです。
質問をして、回答をもらうということは人の貴重な時間を奪うということになりますし、聞かれた側も「そんなのネットや本で調べろよ!」「こんなことで呼び出すなよ!」となり、あなたとの時間は無駄な時間であると思われてしまいます。
したがって、本当に自分の力ではどうしようもないときに聞くようにしましょう。
方法2:すぐに仮説思考で考える
これは原因2の「あとで考えればわかると思っている」に対する解決策となります。
恥じずに素直に聞くことも重要なのですが、まずは自分で考えることも重要です。
問題があったらすぐに「どうしたらいいですか?」「わかりません」と言っているようであれば、いつまで経っても成長していきません。
なので、「今はちょっと理解できてないですが、まずは自分で考えさせてください」と一言言ってから、「すぐに」「仮説思考で」考えることがポイントです。
すぐに考える理由
すぐに考える理由としては、「エメットの法則」や「ファーストチェス理論」から見ても明らかです。
- エメットの法則(エメットのほうそく)とは、「仕事を先延ばしにすることは、片付けることよりも倍の時間とエネルギーを要する」というリタ・エメットの提示した法則。
- ファーストチェス理論(ファーストチェスりろん)とは、チェスをするときに「5秒で考えた打ち手」と、「30分で考えた打ち手」のうち、86%は同じ打ち手であったことが実証されたことから生み出された理論。
エメットの法則は、「後でやるよりも、今やる方が楽だよ」ということになります。
ファーストチェス理論は、「どれだけ考えたとしても、最初に考えた解決策に戻ってくることが往々にしてあり、どれだけ考えたとしても、最善の解決策が思いつくとは限らない」ということになります。

長い時間をかけて考えたけど、結局最初の案を採用しているといったことは良くあるかと思います。
仮説思考で考える理由
仮説とは以下のことを言います。
- 仮説(かせつ、英: hypothesis)とは、真偽はともかくとして、何らかの現象や法則性を説明するのに役立つ命題のこと。「仮に設けたもの」という原意に則り「仮設」と表記されることもある。
要は、「その時点における時間と情報で求めうる最善の結論を出す」ことを言い、現在持っている情報から「おそらく答えはこうではないか?」と仮の結論を出していくことです。
仮説思考をする理由としては、「仕事のスピードが早くなる」「仕事の質が安定する」といったメリットがあるためで、その詳細については下の記事を参考にしてみてください。
また、仮説思考の注意点としては、一週間必死で考えていたのに、いざ上司へ報告したら「いや、それは全然検討違いだ!考えなおし!」となってしまったときには、時間をかなり無駄にしてしまいますよね。
なので、2,3割でもいいので方向性が見えた時点で検討違いになっていないか、確認しながら進めるようにしましょう。
この時点での検討違いであれば、大きく時間を無駄にすることを避けられます。
方法3:転職も検討してみる
これは原因3の「わかろうとするモチベーションがない」に対する解決策となります。
わかろうとするモチベーションがないのは、今の仕事に対する目的や目標がない状態になってしまっているからだとお伝えしました。
なので、一度立ち止まって、仕事をする目的や目標を考えてみて、今の仕事でそれを成し遂げられるのか、他の職でしか成し遂げられないのか、といったことを検討してみましょう。
私自身、前職の時にこの目的や目標といったものが全くといっていいほどなかったために、「何のために興味がない商品を覚えなければいけないのか」「何となく仕事こなせばいいや」といった気持ちになってしまっていました。
しかし、しっかりと仕事の目的や目標を考えて、今の会社ではなく転職を選択したことによって、そのような気持ちは一切なくなり、わからないことをわかろうとするモチベーションが常に湧いています。
まとめ
本記事では、仕事でわからないことを放置する原因や放置しない方法について紹介しました。
仕事がわからないからといって放置するのは最悪です。
自分のプライベートのことならいいですが、仕事となるとあなたが担当している業務は自分だけのものではなく、職場全体、会社全体に影響してしまうからです。