- 営業職は転職がしやすいのか?
- 自分に合った仕事を選ぶには?市場価値の高い仕事に就くには?
- 未経験でも転職を成功させるためには?
このような悩みを解決する記事となっています。
私自身は以下のように転職をすることによって、自分に合った営業の仕事を選ぶことができ、年収アップを実現することができました。
- 1社目:大手商社(4年在籍)⇒ 年収450万円
- 2社目:人材開発会社(8ヶ月在籍)⇒ 年収500万円
- 3社目:IT企業(5年在籍)⇒ 年収1,000万円
ここでは、現役営業マンでもある私が、未経験でも転職成功できるステップについてご紹介します。
営業職が転職しやすい理由
営業職は転職しやすい職種だと言われています。
その理由は以下の3つとなります。
- 求人の数が多い
- 教育がしやすい
- 専門性を問わない
理由1:求人の数が多い
顧客のフロントに立って仕事の依頼を持ってくる「営業職」がないといった企業はなく、市場の動向や景気に関係なくさまざまな企業から求人が出ています。
求人情報・転職サイトの「doda」によると、営業職の求人倍率は2.45倍となっていることが分かります。
※求人倍率=「求人数を求職者数で割ることによって求められる指標」
要は、営業職の求人倍率が2.45倍なので、「営業職の求職者一人に対して2.45件の求人が存在する」という意味になります。
いわゆる「売り手市場」であり労働者側に有利となっているのです。
理由2:教育がしやすい
営業職が取り扱う商品やサービスは、企業によって異なります。
この「商品やサービスの知識」は、経験者・未経験者を問わず入社後に学ぶことになるのが一般的です。
実際の営業活動に同行させてもらったり、あらかじめ用意したマニュアルをもとに現場に出ていくことで成長していきます。
このような教育のしやすさが、営業職が経験者でも未経験でも採用されやすい理由として挙げられます。
理由3:専門性を問わない
営業は「営業学」なるものがありません。
そのため、営業職に就くために特別な資格を取得する必要もないので、未経験でも転職しやすい職種になります。
正直、営業職はコミュニケーション能力があれば誰でも採用される可能性があります。
営業職への転職で知っておくべき知識
「営業職への転職をしたいな」と思ったなら、最低限これから紹介する4つの事項を押さえておきましょう。
- 営業の役割
- 営業の仕事内容
- 営業の種類
- 営業に必要なスキル
知識1:営業の役割
まずはそもそも営業とはどういう役割なのか把握すべきです。
営業の役割は「顧客に利益を与えて正当な対価を頂くこと」になります。
- 営業の役割:「顧客」に「利益」を与えて「正当な対価」を頂くこと
この営業の役割をさらに正しく理解するために、「顧客」「利益」「正当な対価」の3つの要素は以下のようになります。
- 顧客=提供する価値を評価してくれる人
- 利益=顧客が求めているもの
- 正当な対価=与えた利益に対して正当な報酬
なので、誰が顧客になりうるか考え、顧客が求めているものを理解し、与えた利益に対して正当な報酬を頂くのが営業の役割になります。
知識2:営業の仕事内容
営業の仕事内容は「リスト選定/ニーズの仮説構築/アプローチ/商談(雑談/ヒアリング/仮提案)/プレゼン・クロージング/見込み顧客管理」になります。
- リスト選定
- ニーズの仮説構築
- アプローチ
- 商談(雑談/ヒアリング/仮提案)
- プレゼン・クロージング
- 見込み顧客管理
仕事内容1:リスト選定
リスト選定は、何らかの基準を設けてより高い確率でより売上が見込める顧客をリスト化して、その中から候補となる顧客を抽出していきます。
営業はやみくもに顧客にアプローチしていくものではありません。
仕事内容2:ニーズの仮説構築
ニーズの仮説構築は、顧客と会う前に「おそらく欲しいものは〇〇〇だろう」といったように、ニーズの推定をしていきます。
これは顧客への信頼が得られやすくなり「アポイントが取得できる確率が上がる」「ヒアリングの質が向上する」「提案の採用確率が上がる」というメリットがあります。
仕事内容3:アプローチ
アプローチは、「誰に、どの手段で、何を伝えるか」を検討した上で、飛び込み営業や電話営業の手段を活用して、顧客にアプローチをしていきます。
リスト選定同様、作戦を練ってから顧客へアプローチをしていきます。
仕事内容4:商談(雑談/ヒアリング/仮提案)
面談は、雑談をして信頼関係を構築し、ヒアリングをして必要な情報を引き出し、仮提案をしてニーズの喚起をしていきます。
この中でも仮提案が最も重要で「〇〇があったら悩みが解決されるから、ぜひ欲しい!!」と言わせることができれば勝ちです。
仕事内容5:プレゼン・クロージング
プレゼンは、「上手く伝えるプレゼン」ではなく「顧客の課題を解決するプレゼン」をして、クロージングは、最後の詰めの作業をしていきます。
仮提案で顧客の課題があぶりだされている状態になっているはずなので、その課題を解決するプレゼンをして、クロージングをします。
仕事内容6:見込み顧客管理
見込み顧客管理は、目標から逆算して、必要なアプローチの数の算出をしたり、期限を設けたりして目標達成を目指していきます。
限られた時間の中で、全ての顧客にアプローチすることは不可能なので、優先順位付けをしていくのです。
知識3:営業の種類
営業の所属先には形態別の「メーカー営業/代理店営業/商社営業」、商材別の「有形営業/無形営業」、方法別の「ルート営業/新規営業」、顧客別の「法人営業/個人営業」があります。
また、営業のやり方には、手法別の「御用聞き営業/提案営業/ソリューション営業」、アプローチ別の「飛び込み営業/電話営業/紹介営業/反響営業」があります。
- 形態別:メーカー営業/代理店営業/商社営業
- 商材別:有形営業/無形営業
- 方法別:ルート営業/新規営業
- 顧客別:法人営業/個人営業
- 手法別:御用聞き営業/提案営業/ソリューション営業
- アプローチ別:飛び込み営業/電話営業/紹介営業/反響営業
種類1:メーカー営業
メーカー営業とは「自社の商品やサービスを直接顧客に売る営業」のことです。
仕事内容は、顧客のニーズを把握して、ニーズにマッチした自社の商品やサービスを提案することになります。
種類2:代理店営業
代理店営業とは「自社の商品やサービスを売ってくれる代理店の開拓やサポートをする営業」のことです。
仕事内容は、商品やサービスを直接顧客へ売ることはなく、代理店の開拓やサポートを行うことになります。
種類3:商社営業
商社営業とは「他社の商品やサービスを仕入れて顧客に売る営業」のことです。
仕事内容は、主に買い手に対する営業、売り手に対する営業、商品やサービスを探す営業の3つになります。
種類4:有形営業
有形営業とは「形のある商材を扱う営業」のことです。
仕事内容は、顧客のニーズを把握して、顧客の要望に合った自社または他社の商品を提案することになります。
種類5:無形営業
無形営業とは「形のない商材を扱う営業」のことです。
仕事内容は、顧客の課題を把握して、その課題解決策そのものを提案することになります。
種類6:ルート営業
ルート営業とは「既に取引のある顧客に対して、定期的に仕事の依頼を受ける営業」のことです。
仕事内容は、自分が担当しているいくつかの既存顧客を定期的に訪問して、現在取引しているものを死守しながら、新しい商品やサービスの提案をして、少しづつ売上アップを目指すことになります。
種類7:新規営業
新規営業とは「全く取引のない顧客に対して、新しく仕事の依頼を受ける営業」のことです。
仕事内容は、誰に、どうやってアプローチするかから検討をして、アポイントを取得し、顧客と打合せをして、相手のニーズを引き出し、提案して受注を目指すことになります。
種類8:法人営業
法人営業とは「企業などの団体が顧客の営業」のことです。
仕事内容は、企業などの団体の顧客に提案をしていくことになるので、一件あたりの商談の登場人物が多くなり、一件あたりの商談のリードタイムも長くなります。
種類9:個人営業
個人営業とは「一般家庭の方が顧客の営業」のことです。
仕事内容は、一般家庭の方に提案していくことになるので、一件あたりの商談の登場人物は少なくなり、一件あたりの商談のリードタイムも短くなります。
種類10:御用聞き営業
御用聞き営業とは「御用を聞いて指定された商品やサービスを売る営業」のことです。
顧客に対して「必要なものはありませんか?」と聞いて、言われた商品やサービスを売る営業手法になります。
種類11:提案営業
提案営業とは「顧客の課題を解決する商品やサービスを売る営業」のことです。
大きくは「課題を特定する」という行為と、「その課題を解決できる商品やサービスを提案する」という行為を行っていく営業手法になります。
種類12:ソリューション営業
ソリューション営業とは「顧客の課題に対して商品やサービスを含んだ解決策を売る営業」のことです。
商品やサービスありきの提案ではなく、「課題ありき」で商品やサービスをカスタマイズしたりする提案をしていく営業手法になります。
種類13:飛び込み営業
飛び込み営業とは「アポイントなしで顧客を訪問する営業」のことです。
事前に面談のアポイントを取らないで、企業や個人宅を訪問するアプローチ方法になります。
種類14:電話営業
電話営業とは「電話で商談のアポイントを取り付ける営業」のことです。
取引のない企業や個人宅に電話をして、まずは商談のアポイントを取り付けるアプローチ方法になります。
種類15:紹介営業
紹介営業とは「人から顧客を紹介してもらう営業」のことです。
知り合いや取引先、得意先(=紹介元)から新規の見込み顧客(=紹介先)を紹介してもらうアプローチ方法になります。
種類16:反響営業
反響営業とは「問い合わせがあった顧客に対する営業」のことです。
インターネット、テレビ等を使って自社の商品やサービスを宣伝して、問い合わせがあった顧客にコンタクトをするアプローチ方法になります。
番外編:フルコミッション営業
フルコミッション営業とは「成果や売上に応じて報酬が決まり、基本給がない報酬体系」のことです。
成果や売上が上がれば上がるほど、報酬は大きくなりますが、成果や売上がゼロであれば、報酬は支給されません。
知識4:営業に必要なスキル
営業に必要なスキルには「仮説構築力/論理的思考力/確率思考力/PDCA力」があります。
- 仮説思考力
- 論理的思考力
- 確率思考力
- PDCA力
スキル1:仮説思考力
仮説思考力とは「限られた情報から、目標達成や問題解決に向けた仮の結論(仮説)を持って、その仮説に基づいて、情報収集して、その結論が正しいのかを検証していく能力」のことです。
この仮説思考力を持つことで、仕事のスピードが早くなったり、仕事の質が安定したり、顧客との信頼が増すことになるのです。
スキル2:論理的思考力
論理的思考力とは「物事を体系的に整理し、矛盾や飛躍のない筋道を立てる思考力」のことです。
この論理的思考力を持つことで、顧客の課題の特定や解決策を提示できたり、人にわかりやすく説明できたり、ノルマを達成できるようになるのです。
スキル3:確率思考力
確率思考力とは「確率で物事を考える力」のことです。
この確率思考力を持つことで、断られたことによる精神的ダメージもなくなり、かつ、目標を達成するための行動量がわかるようになるのです。
スキル4:PDCA力
PDCA力とは「P=PLAN(計画)、D=DO(実行)、C=CHECK(評価)、A=ACTION(改善)といったサイクルを回し続ける力」のことです。
このPDCA力を持つことで、売上目標を達成できないといったリスクを回避できるようになるのです。
営業職への転職に向いてる人の特徴
営業職への転職に向いてる人の特徴には「コミュニケーションが好き/主体的/目標達成思考がある/洞察力がある/ストレス耐性がある」があります。
- コミュニケーションが好きな人
- 主体的な人
- 目標達成思考がある人
- 洞察力がある人
- ストレス耐性がある人
特徴1:コミュニケーションが好きな人
営業は人とのコミュニケーションが多い仕事です。
営業は一人で淡々と仕事をこなすということが少なく、常に人と関わり合って仕事をしていくため、コミュニケーションを取ることが好きな人には向いていると言えるでしょう。
特徴2:主体的な人
営業は受け身では仕事として成立することはなく、主体的でなければなりません。
誰かの意見や指示に頼らず、自分自身の考えを軸に行動していきたい人にとっては、楽しく仕事ができるはずです。
特徴3:目標達成思考がある人
「明確な目標がないと頑張れない」という人は営業向きと言えます。
このような明確な数値目標があることによって、仕事のモチベーションになることもあります。
特徴4:洞察力がある人
今の状態を理解するだけでなく、将来どのような変化が起こり得るかも読み取らなければなりません。
物事(=顧客のビジネス)や人(=担当者)といった二つの側面での洞察力が必要になってくるのです。
特徴5:ストレス耐性がある人
正直、営業は契約を取ることより断られることの方が多いです。
そのため、断られる度に落ち込まない精神が必要です。
営業職への転職に向いてない人の特徴
営業職への転職に向いてない人の特徴には「コミュニケーションが苦手/受け身/初動が遅い/一人で悩みを抱える/個人プレーが好き」があります。
- コミュニケーションが苦手な人
- 受け身な人
- 初動が遅い人
- 一人で悩みを抱える人
- 個人プレーが好きな人
特徴1:コミュニケーションが苦手な人
コミュニケーション能力は営業の核となるものとも言えます。
コミュニケーション能力は、経験とともに向上していきますが、そもそも苦手意識がある人は難しいかもしれません。
特徴2:受け身な人
営業は日々売上目標の達成に向けて動いていかなければなりません。
降ってきた仕事をこなすといった受け身姿勢ではなく、仕事を取ってくるといった能動的な姿勢が必要です。
特徴3:初動が遅い人
営業は日々たくさんの依頼が来ます。
仕事を後回しにしてしまうと競合に先を越されてしまったり、顧客の信頼を失ってしまうことに繋がります。
特徴4:一人で悩みを抱える人
営業は一人でやる仕事だと思われがちですが全く違います。
自分で悩みを抱え込むのではなく、人に協力を仰いでいく場面の方が多いです。
特徴5:個人プレーが好きな人
営業は一人で完結する仕事なんてほとんどないです。
そのため、チームプレーが好きな人の方が向いており、個人プレーが好きな人は向いてないです。
営業職への転職のメリット
営業職への転職のメリットには「成果が数字に現れる/人との繋がりが増える/人とのコミュニケーションが上手くなる/汎用的なスキルが身につく」があります。
- 成果が数字に現れる
- 人との繋がりが増える
- 人とのコミュニケーションが上手くなる
- 汎用的なスキルが身につく
メリット1:成果が数字に現れる
営業は明確に成果が数字に現れる仕事になります。
この数字がやりがいやモチベーションに繋がることもあります。
メリット2:人との繋がりが増える
社内外も含めると人との繋がりが多い職種になります。
人との繋がりが多くなると、ビジネスにおけるさまざまな有益な情報や知識を得ることができたり、相手が優秀な人であればその人のスキルを盗んで自分のモノにすることだってできます。
メリット3:人とのコミュニケーションが上手くなる
営業を経験していくと、なぜ購入してくれた/してくれなかったのか、論理と感情のどっちが不足していたのかがわかってくるようになり、徐々に人とのコミュニケーションが円滑に図れるようになります。
そして、この営業で身につけたコミュニケーション術は、普段の生活の中でも活用することができます。
メリット4:汎用的なスキルが身につく
他の業界や他の業種でも活かせる汎用的なスキルを身につけることができます。
また、顧客のフロントに立って仕事の依頼を持ってくる営業職がないといった企業はありませんので、今後、転職もしやすいですし、起業するにしても必ずその経験が活きるのです。
営業職への転職のデメリット
営業職への転職のデメリットには「ノルマに追われる/残業が多い/大半が断られる/苦手な人からも逃げることができない/社内調整が多い/人を動かさなければならない」があります。
- ノルマに追われる
- 残業が多い
- 大半が断られる
- 苦手な人からも逃げることができない
- 社内調整が多い
- 人を動かさなければならない
デメリット1:ノルマに追われる
会社全体の目標の売上、利益が営業部署単位や営業個人単位にノルマという形で割り振られてきます。
このノルマを達成できるか否かが、今後の評価や給料といったところに影響してくるので、ノルマ達成のためにとにかく動き回らなければなりません。
デメリット2:残業が多い
営業は他の職種と比較すると残業が多い方です。
日中は外回りをするため事務作業が勤務時間外となったり、売上を達成するため休み返上で働くこともあったりと、どうしても残業が多くなってしまう要因があります。
デメリット3:大半が断られる
現在、世の中にはモノが溢れている時代となっているので、顧客側でも大抵のモノは揃っている状態となっています。
そんな状況で「当社の商品を購入してください!」と言っても、断られてしまうことが大半で、「自分には営業の才能がないんだ」と落ち込んでしまう人もいるようです。
デメリット4:苦手な人からも逃げることができない
営業をやっていると色々な人に出会います。
コミュニケーションを取りやすい人もいればその逆もいますが、逃げ出すことはできません。
デメリット5:社内調整が多い
営業はとにかく社内調整が多いです。
常に社内を走り回らないといけないので、社内の人とも関係性を良好にしなければいけません。
デメリット6:人を動かさなければならない
営業は顧客に商品やサービスの購入に向けて動いてもらう必要があります。
そのために、商品やサービスを良いと思ってもらえるように心を動かす必要があり、その心を動かすためには、情報を分かりやすく伝えていく必要があります。
営業職への転職が未経験でも成功できるステップ
最後に、転職活動を効果的に進める6ステップをお伝えしていきます。
- 現状の課題と将来の目標の整理
- 自分に合った仕事を選ぶ
- 志望業界・求人の見極め
- 応募書類の作成
- 面接・選考
- 内定受諾・退職準備
ステップ1:現状の課題と将来の目標の整理
ステップ1は、営業という仕事を通じて、将来的に何を目指したいのか(=将来の目標)、現状の何が不満なのか(=現状の課題)を洗い出していきます。
洗い出す際は、仕事の内容もそうですが、働き方や待遇といった要素も考えるようにしましょう。
たとえば、以下のような観点で整理していきます。
項目 | 現状の課題 | 将来の目標 |
---|---|---|
成し遂げたいこと | 国内の取引がメイン (例:小売業界) | 日本の製品を海外に発信していきたい (例:商社業界) |
企業形態 | 自社商品だと解決策が限定的 (メーカー営業) | 他社商品を含めた解決をしたい (商社営業) |
扱う商材 | ただの物売りでつまらない (有形営業) | 自分のアイデアも含めて売りたい (無形営業) |
営業方法 | 決まった顧客への営業に飽きた (ルート営業) | 新規顧客の開拓をしたい (新規営業) |
対象顧客 | 決まった顧客への営業に飽きた (ルート営業) | インパクトの大きい仕事をしたい (法人営業) |
ノルマ | 厳しい (例:保険業界) | 緩い (例:メーカー業界) |
残業 | 残業時間40時間 (例:広告業界) | 残業時間20時間 (例:IT業界、商社業界) |
休み | 平日休み、年間休日数110日 (例:不動産業界) | 土日休み、年間休日数120日 (例:商社業界、メーカー業界) |
年収 | 年収500万円 (例:小売業界) | 30代で年収1,000万円以上 (例:メディカル業界、商社業界) |

私自身は、上記の観点で整理していきましたが、自分自身にとって他に重要な観点があれば、それを含めていきましょう。
ステップ2:自分に合った仕事を選ぶ
ステップ2は、ステップ1で整理した「将来の目標」への到達や「現状の課題」の解決をするために自分に合った仕事を選んでいきます。
自分に合った営業を選ぶためには、形態別、商材別、方法別、顧客別の中から、それぞれの特徴を見極めながら一つずつ選択していく必要があります。

たとえば、形態別=メーカー営業、商材別=有形営業、方法別=ルート営業、顧客別=法人営業を選択した場合(=⑦法人既存向け有形メーカー営業)は、医薬品メーカーの営業等が所属先になるといった感じです。

また、仮に方法別=新規営業を選択した場合は、どのようなアプローチで顧客と接するのか、一つ一つの商談毎においてはどのような手法を用いるのか、を把握しておくことで、実際に仕事に就いた際にどのようなやり方で営業するのかイメージがつきます。
また、働き方や待遇面については、以下の記事を参照ください。
ステップ3:志望業界・求人の見極め
ステップ1,2で整理した転職先企業の条件に合った求人が存在するか確認していきます。
そのために、転職サイト(=求人を自分で探して、応募から面接まで進めていく転職サービス)と転職エージェント(=キャリアアドバイザーが、自分に合った求人を送ってくれる転職サービス)を活用していきます。


最低でも以下の転職サイト・エージェントからそれぞれ一つずつ登録しましょう。
サービス名 | サービスの概要 |
---|---|
転職サイト | |
![]() リクナビNEXT 公式サイト | 〇公開求人数(営業職) ・約17,000件 〇おすすめのポイント ・公開求人数100,000件以上 ・転職者の半数以上が利用する定番の転職サイト ・大手リクルート社が運営している安心感 |
![]() doda 公式サイト | 〇公開求人数(営業職) ・約40,000件 〇おすすめのポイント ・面接対策などの転職活動に必要なコンテンツが充実 ・転職サイトと転職エージェントの両方の機能あり ・利用できるツール診断が多数 |
転職エージェント | |
![]() リクルートエージェント 公式サイト | 〇公開求人数(営業職) ・約120,000件 〇おすすめのポイント ・「非公開求人」含め、転職サービストップの求人保有数 ・キャリアアドバイザーのサポート品質が高い ・業界・企業情報の提供などの転職サポートも充実 |
![]() doda 公式サイト | 〇公開求人数(営業職) ・約40,000件 〇おすすめのポイント ・面接対策などの転職活動に必要なコンテンツが充実 ・転職サイトと転職エージェントの両方の機能あり ・利用できるツール診断が多数 |
![]() マイナビエージェント 公式サイト | 〇公開求人数(営業職) ・- 〇おすすめのポイント ・20~30代前半の若手社員への転職支援に強い ・丁寧な面接対策/書類添削のサポートを受けられる ・各業界に精通した専任のアドバイザーがいる |
ステップ4:応募書類の作成
応募書類、特に職務経歴書は、書き方によって選考に影響が出やすい重要な書類です。
以下の8つのポイントを盛り込むようにし、特に自己PRと志望動機は力を入れましょう。
- タイトル・日付・氏名
- 職務要約
- 勤務先企業
- 職務経歴
- スキル・活かせる知識
- 資格・免許
- 自己PR
- 志望動機
ステップ5:面接・選考
面接を上手く乗り切るためには、出たとこ勝負ではなく事前準備が必須です。
必ず以下の4つのポイントを押さえて面接に挑むようにしましょう。
- 面接の評価基準を理解する
- 面接の流れを理解する
- 面接でよく聞かれる質問を理解し、適切な回答を用意する
- 面接ですべき質問を理解し、適切な質問を用意する
ステップ6:内定受諾・退職準備
企業から内定の連絡が来たら、入社の承諾をする前に労働条件を確認します。
問題がなければ、入社の承諾をするわけですが、入社日を決めるためにも退職の手続きを並行して進めなければなりません。
- 退職を切り出す
- 退職日の取り決め
- 退職願・退職届を提出する
- 引き継ぎと挨拶を行う
営業職への転職先としておすすめな業界
最後に、タイプ別に営業職への転職先としておすすめ業界もご紹介します。
業界1:営業未経験者・楽したい人向け
営業未経験者・楽したい人向けには、メーカー業界やインフラ業界がおすすめです。
これらの業界は、仕事の難易度が低くく、参入障壁が高く(=競合他社が生まれにくい)、長期的な契約が多い(=競合他社が入り込みづらい)こと等が挙げられ、既に取引のある顧客へのアプローチであるルート営業となるからです。
項目 | メーカー業界 | インフラ業界 |
---|---|---|
代表的な会社 | 自動車メーカー/食品メーカー等 | 電力会社/ガス会社/石油会社等 |
形態別 | メーカー営業 | メーカー営業 |
商材別 | 有形営業 | 無形営業 |
方法別 | ルート営業 | ルート営業 |
顧客別 | 法人営業 | 法人営業 |
ノルマ | 緩い傾向 | 緩い傾向 |
残業 | 少ない傾向 | 少ない傾向 |
休み | 多い傾向 | 多い傾向 |
年収 | 高い傾向 | 高い傾向 |
業界2:バリバリ働いて稼ぎたい人向け
バリバリ働いて稼ぎたい人には、歩合制や完全歩合制が採り入れられている業界がおすすめです。
歩合制や完全歩合制であれば、成果や売上が上がれば、報酬は大きくなりますが、成果や売上が下がれば、報酬は小さくなってしまうため、バリバリ働いて稼ぎたい人向けになるということです。
項目 | 不動産業界 | 保険業界 | 通信業界 | エネルギー業界 |
---|---|---|---|---|
代表的な会社 | 住宅販売会社等 | 個人保険商品販売会社等 | 光回線販売会社、ケーブルテレビ会社等 | 太陽光発電販売会社、オール電化販売会社等 |
形態別 | メーカー営業/商社営業 | メーカー営業/商社営業 | メーカー営業/商社営業 | メーカー営業/商社営業 |
商材別 | 有形営業 | 無形営業 | 無形営業 | 無形営業 |
方法別 | 新規営業 | 新規営業 | 新規営業 | 新規営業 |
顧客別 | 個人営業 | 個人営業 | 個人営業 | 個人営業 |
ノルマ | 厳しい傾向 | 厳しい傾向 | 厳しい傾向 | 厳しい傾向 |
残業 | 多い傾向 | 多い傾向 | 多い傾向 | 多い傾向 |
休み | 少ない傾向 | 少ない傾向 | 少ない傾向 | 少ない傾向 |
年収 | 成果次第 | 成果次第 | 成果次第 | 成果次第 |
業界3:キャリアアップしたい人向け
キャリアアップしたい人には、商材別の無形営業、顧客別の法人営業が存在する業界がおすすめです。
無形営業や法人営業は、仕事の難易度は高く、汎用性の高いスキルが身につくため、キャリアアップにおすすめな業界となるわけです。
項目 | IT業界 | コンサル業界 |
---|---|---|
代表的な会社 | システム開発会社等 | 総合コンサルティング会社等 |
形態別 | メーカー営業 | メーカー営業 |
商材別 | 無形営業 | 無形営業 |
方法別 | ルート営業/新規営業 | ルート営業/新規営業 |
顧客別 | 法人営業 | 法人営業 |
ノルマ | ー | ー |
残業 | ー | ー |
休み | 多い傾向 | 多い傾向 |
年収 | 高い傾向 | 高い傾向 |
まとめ
この記事では、未経験でも転職成功できるステップについて紹介しました。
まずは一歩を踏み出して、納得のいく転職活動をしていきましょう。