- 営業と詐欺って何が違うの?
- 共通点もあるのよね?
- 営業って本当に価値のある仕事なの?
このような悩みを解決できる記事となっています。
要らないものを売りつけられたり、都合の良いことだけ言われて購入したらイメージしたものと違っていたり、、、このような経験をしたことがありますか?
このように過去に営業から嫌な思いをさせられた経験がある方は、「営業なんて詐欺だ!」と思ってしまうかもしれません。
しかし、営業と詐欺は全くの別もので、その違いをはっきりさせておきたいものです。
ここでは、営業と詐欺の共通点や違い、意図してなくても詐欺に陥ってしまう原因、営業として価値のある仕事をするポイントについてお伝えします。
営業は詐欺だと思う人はいるの?
残念ながら、営業は詐欺だと思う人はいるようです。
yahoo知恵袋で「営業 詐欺」と検索してみると、以下のような質問が投げかけられていました。
- 営業マンと詐欺師の違いってなんですか?どっちも高齢者などに話術巧みに高額商品を売り付ける連中ですよね?
- 営業職って詐欺めいた仕事多いですか?
- 営業が上手い人って何で詐欺師に向いているって言われるのですか?
出典:yahoo知恵袋(コメント一部抜粋)
このように「営業=詐欺」だと思っている人も一定数存在しているのは事実で、悪い印象を持っている人がいることが分かります。
私自身、10年間営業という仕事をやってきて、自分の仕事には誇りをもってやってきたつもりだったのですが、一部の人には詐欺だと思われていて正直ショックでした。。。
営業と詐欺の共通点と違い
ここからは、営業と詐欺の共通点と違いについて見ていきます。
まず、そもそも営業と詐欺の言葉の定義についてWikipediaで確認してみましょう。
- 営業(えいぎょう):営利を目的として業務を行うことをいう。ここから転じて、ある特定の行為が営業と言い習わされている。また企業活動の集合体をさす言葉としても用いられる。
- 詐欺(さぎ):他人をだまして、金品を奪ったり損害を与えたりすること。
共通点:会話して、信頼を得て、お金をもらう
まず、営業と詐欺の共通点については、以下の3ステップだと思っています。
- 会話して、
- 信頼を得て、
- お金をもらう
先ほどの言葉の定義を見ると、営業は「営利(=かねもうけ)」、詐欺は「金品を奪う」とあるので、「お金をもらう」という行為は共通していることが分かります。
ただし、何もせずにお金をもらえるわけではないので、その前に会話して、信頼を得ることが必須となります。
なぜなら、あなただって、見ず知らずの人にいきなりお金を渡さないですよね?必ず何度か会話して、「この人なら信頼できる!」と思った人にだけお金を渡しますよね?それと同じです。
営業と詐欺のどちらも顧客の心に響くトーク術を日々磨き、顧客に商品やサービスを購入してもらえるように努力します。
この流れが営業と詐欺で共通しているため、「営業=詐欺」と思われている可能性はあります。
違い:騙したか騙してないか
次に、営業と詐欺の違いについては「騙したか騙してないか」になります。
これについては、(法律上の)詐欺から見た方が違いが分かりやすいかもしれません。
- 民法:他人を欺罔(ぎもう:人をあざむき、だますこと)して錯誤に陥れること。詐欺による意思表示は、その意思の形成過程に瑕疵があるため取り消し得るものとされる(民法第96条)。
- 刑法:他人を欺罔し錯誤に陥れさせ、財物を交付させるか、または、財産上不法の利益を得ることによって成立する犯罪(刑法246条)。
要は、契約をするかどうかの判断をする上で、虚偽の説明を行ったり、リスクやデメリットを知りながら伝えなかったり、不確実なことについて断定的な言い方をする等が詐欺に該当するということです。
なので、たとえば以下のケースが詐欺に該当してしまいます。
- 本当のコスト削減効果は5%なのに20%だと説明をした
- 月1回メンテナンスコストがかかるのに伝えなかった
- この商品に投資すれば確実に元本の120%になると伝えた
逆に、正当な説明を行い、リスクやデメリットや不確実性も伝えることができれば、詐欺ではないということですが、これを営業と言うにはまだ少し遠い気がします。
営業が詐欺になってしまう原因
意図的に詐欺をしようとしているのは別にして、正当に営業の仕事をしようとしているのに、意図していなくても詐欺になってしまう可能性もあるのです。
そして、営業が詐欺になってしまう原因は、以下の3つに集約されると思っています。
営業が詐欺になってしまう原因
- ノルマというプレッシャーがある
- 売る商品やサービスを理解していない
- 営業の役割を理解していない
原因1:ノルマというプレッシャーがある
営業にはノルマというプレッシャーがあり、ノルマを達成できなければ、上司に怒られたり、給料が減ってしまったりする可能性があります。
そのため、商品やサービスの悪い部分を伝えずに、良い部分だけを見せようとして、何とか売ろうとしてしまうのです。
原因2:売る商品やサービスを理解していない
そもそも売る商品やサービスを理解していなければ、顧客に正しい説明ができません。
先ほど見たような虚偽の説明をしてしまったり、リスクを伝えることができなくなってしまいます。
原因3:営業の役割を理解していない
営業の役割を理解していなければ、営業としての正しい仕事はできません。
これが知らず知らずのうちに営業行為から詐欺行為になる可能性を秘めているのです。
営業が詐欺にならないために意識する要素
ここまで見てきて、営業は詐欺と紙一重であって、あまり価値のある仕事のように思えなかったかもしれません。
しかし、最初にお伝えした通り、私自身、10年間営業を経験してきて、顧客に何度も感謝されてきましたし、今も誇りをもって仕事をしていますし、、、正しく営業という仕事を理解して行動すれば価値のあるものになるのです。
なので、最後に、営業は価値ある仕事であることを伝えるために、営業の役割についてお話することにします。
- 営業の役割:「顧客」に「利益」を与えて「正当な対価」を頂くこと
この営業の役割を正しく理解するために、「顧客」「利益」「正当な対価」の3つの要素に分解して解説していきます。
営業の役割:3つの要素
- 顧客=提供する価値を評価してくれる人
- 利益=顧客が求めているもの
- 正当な対価=与えた利益に対して正当な報酬
要素1:顧客=提供する価値を評価してくれる人
顧客は「営業が提供する価値を評価してくれる人」になります。
誰もが顧客になりうるのではなく、誰が顧客になりうるか考えなくてはなりません。
例えば、あなたがデザイナーズマンションの仲介をしているのであれば、デザイナーズマンションを検討していない人は顧客にはなりません。
顧客は、デザイナーズマンションを検討している人になりますね。
要素2:利益=顧客が求めているもの
利益は「顧客が求めているもの」になります。
先ほどの例でいうと、「目黒区、バス・トイレ別、50平米以上、オートロック付きの部屋がいい!」となりますね。
営業は、こちらの売りたいものを売るのではなく、顧客の求めているものを理解して、それを解決してあげるパートナーなのです。
要素3:正当な対価=与えた利益に対して正当な報酬
正当な対価は「与えた利益に対しての正当な報酬」のことです。
ノルマがあるからといって、「今回は仲介手数料を5万円値引きしますよ!」としてしまったらどうなってしまうでしょうか。会社に残るはずの利益が少なくなってしまいますね。
顧客が利益が残らないほどの値引きしてほしいと言ってきた場合、それはあなたの顧客にはならないということです。
まとめ
この記事では、営業と詐欺の共通点と違いについて紹介しました。
本記事のまとめ
- 営業は詐欺だと思う人はいるの?:両者に共通点があるから営業が詐欺だと思われる
- 営業と詐欺の共通点と違い:共通点:会話して、信頼を得て、お金をもらう、違い:騙したか騙してないか
- 営業が詐欺になってしまう原因:①営業の役割を理解していない、②売る商品やサービスを理解していない、③ノルマというプレッシャーがある
- 営業が詐欺にならないために意識する要素:営業の役割を理解する(「顧客」に「利益」を与えて「正当な対価」を頂くこと)