ー 営業の転職に関する記事一覧 ー
- 現状の課題と将来の目標の整理
- 自分に合った仕事を選ぶ
- 志望業界・求人の見極め
- 応募書類の作成
- 面接・選考
- 内定受諾・退職準備
- 職務経歴書ってどうやって書けばいいの?
- 営業職の場合の職務経歴書は、どのような点に気をつければいいの?
このような悩みを解決する記事となっています。
私自身も以下のように、2回の転職を成功させてきましたので、参考になると思います。
- 1社目:大手商社(4年在籍)⇒ 年収450万円
- 2社目:人材開発会社(8ヶ月在籍)⇒ 年収500万円
- 3社目:IT企業(5年在籍)⇒ 年収1,000万円
ここでは、「営業の職務経歴書を書く理由」「営業の職務経歴書のテンプレート見本」「営業の職務経歴書を書くときのポイント」「営業の職務経歴書を書くときの注意点」について話していきます。
営業の職務経歴書を書く理由
営業職に限った話ではありませんが、そもそも職務経歴書を何のために書くのかを理解しておきましょう。
まずはここを理解しておかないと、応募先企業に刺さる職務経歴書が書けず、面接に進めるどころか書類選考で落とされてしまいます。
- 書類選考を突破し、面接をスムーズに行うため
重要性:書類選考を突破し、面接をスムーズに行うため
職務経歴書とは「これまで経験してきた業務内容やスキルをまとめた書類」となります。
基本的には提出必須のものとなっていて、決まったフォームはないのですが、A4サイズ1~2枚程度でまとめることが一般的です。
そして、採用側はこの職務経歴書を書類選考の材料の一つとして合否の判断を行い、面接時にはこれを手元資料にして、質問をいくつか投げかけてきます。
なので、職務経歴書には必ずこれまでのキャリアやスキルをアピールする内容を書かなければなりません。
営業の職務経歴書のテンプレート見本
百聞は一見に如かずです。
まずは営業の職務経歴書のテンプレートを見てみましょう。
職務経歴書
20xx年xx月xx日
【職務要約】
新卒で入社して〇年間、システムの受託開発の営業職として2社経験し、中小~大手クライアント向けソリューション営業に従事してきました。新規開拓からはじまり既存顧客への売上拡大のための深耕営業も経験しております。現在はマネージャーとして、メンバーおよび業績のマネジメントを行っております。
【職務経歴】
株式会社〇〇(20xx年xx月~現在)
事業内容:システムの受託開発の営業兼マネジメント
資本金:〇億円
売上高:〇億円
従業員数:○名
[業務内容]
マネージャーとして、売上目標の設定、実績管理、行動目標設定、進捗管理、新卒・中途入社の採用面接などを行う。
[メンバー]
5人
[取引顧客]
約50社
[実績] 20xx年度:グループ売上10億円 予算達成率103% 20xx年度:グループ売上15億円 予算達成率150%
[ポイント]
徹底した顧客管理によって電話・オンライン商談を推進し、メンバー全体の商談効率を20%改善。
受注までのプロセスを数値化し、営業活動に有効な資料をメンバーに共有することで、営業品質の向上を図った。
△△株式会社(20xx年xx月~現在)
事業内容:システムの受託開発の営業
資本金:〇億円
売上高:〇億円
従業員数:○名
[業務内容]
大手から中小企業まで、主にIT部門に対してシステムの受託開発のソリューション営業を行う。
[営業スタイル]
新規開拓80%、既存顧客20%
[取引顧客]
常時約20社~30社
[実績]
20xx年度:個人売上7,500万円 予算達成率110% ※新人賞を獲得 20xx年度:個人売上9,100万円 予算達成率150%
[ポイント]
徹底した顧客管理を行い、特に取引実績の大きいクライアントに対する深耕営業を半年にわたって徹底した結果、既存顧客への売上が対前年比140%という高い実績を出すことができた。
【活かせる経験・知識・技術】
[お客様のニーズをつかむ営業力]
定期的なお客様訪問やちょっとした会話で得られた情報をカルテに反映させ、常に最新情報を基に、その時のお客様のニーズに沿った、的を絞った提案をしてきました。
このような地道な営業活動が長い付き合いと信頼につながり、個人売上予算100%以上達成を、過去○年間維持しています。
[新人、後輩の教育・指導経験]
マネージャーとして5人の社員の営業指導や新人教育にも携わりました。
自身の成功、失敗体験を基にしたオリジナル資料での研修、同行営業、また朝夕日課のミーティングで営業予定とフィードバックを欠かさず行うことで、チームの売上を前年度比120%に上げることができました。
【資格・免許】
・日商簿記3級(20××年×月×日)
・TOEIC〇〇点(20××年×月×日)
・普通自動車第一種運転免許(20××年×月×日)
【自己PR】
私の長所は、顧客のニーズに合わせた提案をするための仮説構築力です。前職では、この長所を活かすことで、3年連続で売上前年比率120%を達成することができました。私が日々の法人顧客向けの資材営業の活動で意識していたことは、商談前に実際にクライアントの現場に足を運び、生の声を聞いて情報収集してから、自分で作成した課題の仮説構築シートを記載の上、商談に挑むようにしていました。その結果、顧客の課題の特定から解決策までのリードタイムが短くなり、コンペでも有利に進められて、新規顧客を年間10件獲得できて社内の優秀社員に送られるMVPにも選出されました。私の長所は、新規顧客開拓に力を入れている貴社のビジネスにおいて、貢献できると考えています。
【志望動機】
私は仕事を通じて「自分が主導して新しいビジネスを創出したい」と考えています。前職では、〇〇という新サービスを企画・実行した経験があり、一からビジネスを作り上げることの魅力を感じたからです。そのため、新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたいと考えており、変化が激しく、様々な領域でビジネスが作れるIT業界を志望しています。特に前職で仕事した△△業界の経験を活かして、◇◇領域のビジネスに携わりたいです。貴社は、特に◇◇領域への実績も豊富であり、最短で目標に到達できると考えたため、志望します。

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営業の職務経歴書を書くときのポイント
次に、職務経歴書の項目毎に、どのように書けばよいのか解説していきますね。
- タイトル・日付・氏名
- 職務要約
- 勤務先企業
- 職務経歴
- 活かせる経験・知識・技術
- 資格・免許
- 自己PR
- 志望動機
ポイント1:タイトル・日付・氏名
タイトルは、職務経歴書で問題ないです。
あとは右寄せにして、記入した年月日と名前を正確に記載します。

ここは何も考えずマネして書いてしまいましょう。
ポイント2:職務要約
職務要約は、職務経歴書の冒頭に記載するもので、その後の職務経歴を要約したものになります。
採用側は、日々たくさんの応募者から送られてくる職務経歴書に目を通さなければならないため、この職務要約だけ読んで判断する場合もあるので、手を抜かずに書く必要があります。
「いつ、どこの会社で、何をしてきたのか」を書くわけですが、採用側が営業職の職務要約を読むときには、どんな商材(有形・無形)を扱ってきたか、どんな方法(ルート・新規)で営業をしていきたか、どの顧客(法人・個人)を相手にしてきたかの3つを確認するので、必ず入れるようにしましょう。
要約なので文字数は200~300文字程度にまとめるようにするのですが、自分の想いや意気込みを含めてしまうと長くなってしまうので、営業の場合は売上実績、目標達成率などの事実ベース、特に数字でまとめるとスマートになります。
ポイント3:勤務先企業
自分の勤務先企業が中小企業の場合、採用側にとって会社の事業内容や規模がわからないことがあります。
なので、会社名に加えて、事業内容、資本金、売上高、従業員数を書いておくとよいでしょう。
営業の場合は、事業内容、売上高、従業員数などを書くことによって、ある程度どのような営業スタイルだったか(商材、顧客、商品単価など)を伝えることができるんですね。

あとは在籍期間や雇用形態も記載すればより丁寧になります。
ポイント4:職務経歴
職務要約で記載したものよりさらに詳細に記載をしていきます。
配属部署名、担当業務、商材、担当顧客、実績は漏らさず書いていく必要があります。
実績を書く際によくありがちなミスとしては「20××年度:売上実績〇円」とだけ書くケースで、その数字が良いのか悪いのかがわかりません。
「目標に対する達成率」や「部内の営業マンの平均売上実績」などの比較対象を入れるようにしましょう。
また、全体のバランスを見てスペースがあれば、各勤務先企業毎にアピールポイントを書いておくと何を伝えたいのかがわかりやすくなります。
ポイント5:活かせる経験・知識・技術
営業の場合、これまで仕事してきた商材(有形・無形)、方法(ルート・新規)、顧客(法人・個人)は貴重な経験の一つなので、しっかりと書きましょう。
また、マネジメント経験があったり、ドメイン知識(〇〇業界の知識に強い、△△の課題解決に詳しい)を持っているのであれば有利になります。
たまにPCスキルなどの今や持っていて当たり前のスキルを書く人がいますが、正直それに文字数を使うのはもったいないですよ。

誰もが持っていないスキルや知識を書くことを意識しましょう。
ポイント6:資格・免許
保有している資格や免許を取得した年月日と共に記載します。
それが業務内容と親和性の高い資格や免許であればなおよしです。
しかし、たとえば応募先企業では全く英語を使う機会がない場合でも、TOEIC〇〇点(20××年×月×日)と記載しておくべきです。
というのもさりげなく「継続して努力できる人間である」ことを伝えることができるからです。
ポイント7:自己PR
自己PRを記載するときは、企業が求める人材を理解した上で、それに合わせて記載していく必要があります。
たとえば、応募先企業がマネジメント能力を求めているのに、個人の成績をつらつらと書いても、求めている人材なのかどうかが伝わらないですよね。
自己PRを書くときのステップは以下の通りです。
- 企業側が求める人材を理解する
- 自己PRする長所を決める
- 自己PRする長所を実績で説得力を持たせる
- 長所を発揮するときに意識していることをまとめる
- 今後どのように長所を活かすかをまとめる
ポイント8:志望動機
採用側としては、どんなに優秀な人が応募してきたとしても、内定を承諾されなければ時間と労力を無駄にしてしまうので、志望度が低ければ早めに見切りをつけたいと思っています。
なので、志望動機をもって、採用側に志望度の高さ(なぜこの企業でないといけないのか)を伝えなければなりません。
その志望度の高さを伝えるには、以下の論理で構成すれば、相手に上手く伝わります。
- キャリアで成し遂げたいこと
- 成し遂げたいと思ったきっかけ
- 企業選びの軸
- 企業選びの軸に沿って選択した志望業界
- 取り組みたい仕事
- 業界の中でも選択した会社の理由
営業の職務経歴書を書くときの注意点
ここまで読んでその通りに書いてきたのであれば、8割くらいは完成といってもいいかもしれません。
最後は10割に近づけるために、以下の注意点に沿って修正していってください。
- 誤字脱字がないか
- 簡潔にまとまっているか
- 専門用語がないか
注意点1:誤字脱字がないか
誤字脱字はビジネスマナーの基本となるので必ずチェックしましょう。
誤字脱字が多い場合には、「この人は仕事でチェックを怠る人」というレッテルが貼られてしまいます。

こんなことで印象が悪くなるのは避けたいところです。
注意点2:簡潔にまとまっているか
自分の経歴やスキルに不安があって、とにかく内容を盛り込もうとする人がいますが、それは逆効果です。
文字量(情報量)が多くなりすぎると人は読む気がなくなるので、簡潔にまとめるようにしましょう。
簡潔にまとめて人に伝える能力も見られていると思った方がよいでしょう。
注意点3:専門用語がないか
一般的な言葉でないものは、代替の言葉を使うなどして、初めて聞く人にも伝わるようにしましょう。
業界用語などを人にわかりやすく伝えることも一つの技術なので、「この人は相手のことを考えない人なんだ・・・」と思われないようにすべきです。
まとめ
本記事では、営業の職務経歴書を書く重要性、ポイント、注意点について紹介しました。
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