ー IT営業に関する記事一覧 ー
- IT営業の仕事内容
- IT営業に必要なスキル
- IT営業に向いてる人&向いてない人の特徴
- IT営業のやりがい
- IT営業の楽なところ
- IT営業のきついところ
- IT営業の残業
- IT営業の休み
- IT営業の年収
- IT営業の志望動機
- IT営業をきつい・辞めたいと感じる理由は?
- それを脱するための具体的な方法は?
- IT営業から抜け出すときのおすすめの転職先は?
このような悩みを解決する記事となっています。
私はかつてIT営業はきつい・辞めたいと感じていたことがあり、そのせいで仕事へのモチベーションがなくなったり、将来への不安を抱えたりしていました。
しかし、しっかりときつい・辞めたいと感じている原因と対策を考えてきたことで、悩みを解決することができました。
ここでは、私の体験談を踏まえながら、IT営業をきつい・辞めたいと思う理由やそれをどのように打破すればいいかについてご紹介していきます。
IT営業をきつい・辞めたいと思う人はいる?
IT営業をきつい・辞めたいと思う人はいるようです。
yahoo知恵袋で「IT営業 きつい」と検索してみると、以下のような質問に対する回答がありました。
出典:yahoo知恵袋(コメント一部抜粋)
- ソフトウェアもクラウドサービスも営業経験してますが、パッケージなら知識もそんなにいらないので、決まった項目だけ覚えればお客様に説明しやすいと思います。ノルマのキツさは会社ごとですが。あとは営業方法ですね、テレアポでひたすらかけ続けるのはどの商材でも人によってはきついと感じます。 逆に既存客を回るルート営業や、問い合わせをもらってから説明にいく営業なら気持ち的には楽だと思いますよ。
- 基本的に営業もSEも、作業するプロジェクトの目標が何なのかや、どんな上司や顧客を相手しなければならないかによって仕事のきつさが大きく異なり、専らこの部分が仕事のきつさの大部分を占めます。
このように、IT営業といっても幅が広く、どのようなIT営業をするかによってきつい・辞めたいと感じるポイントも変わってきます。
そのため、この記事では①全IT営業共通、②ピラミッド構造の上・受託開発企業、③ピラミッド構造の下・自社開発企業で分けてお伝えしていきます。

特に②と③の違いを知りたい方は、是非以下の記事もお読みください。
IT営業をきつい・辞めたいと思う理由6選
結論、IT営業をきつい・辞めたいと思うよくある理由は、以下の6つとなります。
- 常に最新の情報をキャッチアップしなければならない(全IT営業共通)
- 競合との差別化がしにくい(全IT営業共通)
- 商材の価値を理解させるのに苦労する(全IT営業共通)
- 課題の特定やその解決策を導くのが難しい(ピラミッド構造の上・受託開発企業)
- チームを統率しないければいけない(ピラミッド構造の上・受託開発企業)
- 売るものが決まっていて飽きる(ピラミッド構造の下・自社開発企業)
理由1:常に最新の情報をキャッチアップしなければならない(全IT営業共通)
IT業界は技術が進歩するスピードが速いため、常に最新の情報をキャッチアップしなければなりません。
仮に、顧客から「最近、〇〇が話題になっているけど実際のところはどうなの?」と聞かれて回答できなければ、信頼してもらえなくなってしまいます。
また、そのような最新の技術をキャッチアップした上で、提案をしていかなければ競合に負けてしまうことだってあります。
継続的に新しいことを学ぶ意欲がない人とっては、きつい・辞めたいと感じてしまうこともあるでしょう。

IT業界に入ってからは明らかに読書の量が増えました。
理由2:競合との差別化がしにくい(全IT営業共通)
取り扱う商材によっては競合との差別化がしにくいものがあります。
正直、IT業界は参入障壁が低い業界でもあるため、すぐに新しい企業が現れてたり、追随してくる企業も多いです。
そうなると、「売れる売れないの差=営業力の差」になってしまい、営業力が弱い人にとっては「なかなか売れなくて辛い・・」なんてことも起こりやすいです。
さらに、そんな中で自社の商材が競合と比較して見劣りするようであれば、なおさら売ることが難しくなるので要注意です。
理由3:商材の価値を理解させるのに苦労する(全IT営業共通)
IT営業が扱う商材は無形商材であるため、顧客に商材の価値を理解してもらうことに苦労することがあります。
IT営業が扱う商材(その中でも何かしらのシステムを売る営業)の場合であれば、そもそもそのシステムは何の価値があるのか、導入するとどれくらいの費用対効果があるのかが見えづらいことが多いです。
そのため、それを理解してもらうための材料集め、資料作成、プレゼンには苦労する場面に出くわすことは多々あるでしょう。
理由4:課題の特定やその解決策を導くのが難しい(ピラミッド構造の上・受託開発企業)
ピラミッド構造の上の企業の営業、または、受託開発企業の営業の場合は、顧客の課題や依頼内容が曖昧であることが多いです。
たとえば、あるスーパーマーケットを運営する企業から「利益を上げるために販売機会のロスや廃棄ロスを減らしたいんだよね」と依頼が来たとします。
その場合は、店舗毎の売れ行きの予測が外れすぎるのが課題なのか、納品のリードタイムが長すぎることが課題なのか、といったことを把握していきます。
さらに、店舗毎の売れ行きの予測が外れすぎるのが課題だった場合は、何日先の予測が外れるのか、どの商品が外れやすいのか等と、さらに細かい粒度で課題を特定する必要があります。
そして、課題を特定してからもそれをどのように解決すべきなのかを検討しなければなりません。

このように仕事の難易度が高いため、ついていけないという人も一定数はいます。
理由5:チームを統率しないければいけない(ピラミッド構造の上・受託開発企業)
理由4の通り、顧客の課題の特定やその解決策を導くの難しいです。
そうなると、一人ではなくチームで動くことも多くなってきます。
課題の特定からはコンサルタントに入ってもらったり、解決策を導くところからデータサイエンティストやエンジニアに入ってもらうこともあります。
その場合、営業がコンサルタントやエンジニアを巻き込みながら、提案に向けていつまでにどのような動きをする必要があるのか等を統率していく必要があるのです。
リーダーシップをもってやらなければいけないので、これが苦手な人であれば難しいかもしれません。
理由6:売るものが決まっていて飽きる(ピラミッド構造の下・自社開発企業)
ピラミッド構造の下の企業の営業、または、自社開発企業の営業は、売るものが決まっているケースが多いです。
たとえば、ピラミッド構造の下の企業は、システムの保守・運用のように単純に労働力を売る(=人を派遣する)場合、自社開発企業は、自社で開発済のパッケージソフトを売る場合等が該当します。
正直、売るものが決まっていてそれをばらまくような営業だと、モチベーションも高く保つことができず、飽きてしまうということが私の過去の経験でもありました。

その商材が好きで世の中に広めていきたい!という気持ちがあれば別です。
【参考】全営業職共通にきつい・辞めたいと感じる理由
メーカー営業に限らず、全営業職共通にきつい・辞めたいと感じる理由についても知っておきましょう。
以下の6つが全営業職共通にきつい・辞めたいと感じる理由だと考えています。
- ノルマに追われる
- 残業が多い
- 大半が断られる
- 苦手な人からも逃げることができない
- 社内調整が多い
- 人を動かさなければならない
IT営業をきつい・辞めたいを脱する方法4選
私自身も先ほどの「IT営業をきつい・辞めたいと思う理由」に該当していたのですが、ある変化を起こすことでその状態を脱することができました。
ここでは、そのための具体的な方法を4つご紹介していきます。
- とにかく勉強する
- 営業力を磨く
- マネジメント力を身につける
- 他の会社へ転職をする
方法1:とにかく勉強する
これは「IT営業をきつい・辞めたいと思う理由」の1の「常に最新の情報をキャッチアップしなければならない」に対する解決策となります。
IT営業に限った話ではありませんが、社会人として働く以上はその道のプロとして勉強し続けなければならないと考えています。
そして、今の時代は以下のように勉強するための情報源は色々なところにありますし、「無料で即座に」手に入るものもあります。
- 業界研究本
- 日経新聞
- 会社のホームページ(会社概要、IR情報など)
- インターネット
- 各種関連図書
- etc…
私のおすすめの活用の仕方は、長きに渡って普遍的な知識や情報であれば各種関連図書で体系的にインプットをしていくというものです。
一方で、最新の情報は今やインターネットを活用することで十分に事足りると考えています。

googleアラートとかでキーワードを設定しておけば、それに関連した記事を提供してくれる機能もあります。
方法2:営業力を磨く
これは「IT営業をきつい・辞めたいと思う理由」の2~4の「競合との差別化がしにくい」「商材の価値を理解させるのに苦労する」「課題の特定やその解決策を導くのが難しい」に対する解決策となります。
特に、以下の2のニーズの仮説構築、4の面談、5のプレゼン・クロージングに必要なスキルを身につけ正しく活用できるようになると、上記の問題解決に近づきます。
営業の流れ | 仮説思考力 | 論理的思考力 | 確率思考力 | PDCA力 |
---|---|---|---|---|
1.リスト選定 | ◎ | 〇 | ー | 〇 |
2.ニーズの仮説構築 | ◎ | ◎ | ー | 〇 |
3.アプローチ | 〇 | 〇 | ー | 〇 |
4.面談 | 〇 | 〇 | ー | 〇 |
5.プレゼン・クロージング | 〇 | ◎ | ー | 〇 |
6.見込み顧客管理 | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 |
私自身もIT営業に転職してから、これらの営業力がないと戦えないと気付き、勉強と実践を繰り返すことによって成績を上げていくことができました。
最初は中々難しいことが多いですが、このように必要な営業力を体系的に理解しておくことで、拠りどころになるのでおすすめです。
方法3:マネジメント力を身につける
これは「IT営業をきつい・辞めたいと思う理由」の5の「チームを統率しないければいけない」に対する解決策となります。
マネジメント能力とは「物事の進行を管理したり、組織を上手く運営して目的を達成したりするための能力」のことです。
よく管理職の立場の人が、後輩や部下の能力を伸ばしてチームとして大きな成果を上げていくといった意味で使われることが多いですが、商社はまさにこの能力が問われます。
「GLOBIS」には「マネジメント能力を構成するスキル」「マネジメント能力を高める方法」については、以下のように書かれていました。
<マネジメント能力を構成するスキル>
- 目標を設定し、伝える力
- 目標への進捗を管理する力
- 状況を把握する力
- 業務遂行能力
<マネジメント能力を高める方法>
出典:マネジメント能力とは?5つの必須スキルと高める方法(GLOBIS CAREER NOTE)
- 視座を高める
- 問題解決能力を高める
- コミュニケーション能力を高める
このようにマネジメント能力は、いくつかのスキルが組み合わさっているので、一朝一夕で身につくものではないと思いますが、コツコツと実践していくしかありません。
方法4:他の会社へ転職をする
これは上の方法1~3を実践した上で、解決できなかった場合の解決策としましょう。
というのも、私自身も最初は特に成績も良くなかったですし、「IT営業は難しいから逃げたい。。。」と思っていた人です。
しかし、上の1~3の方法を実践していくことで、徐々にIT営業でも成果を出せるようになり、スキルも高いレベルで身についてきたと感じることができました。
そして何よりも毎日仕事が楽しくなったことが大きかったです。
何が言いたいかというと、もし逃げていたら今の自分がなかったので、まずはきつい・辞めたいと思っても乗り越えようと努力してみることをおすすめします。
ただし、本当に自分に合わない領域というものは存在すると思っているので、「色々やってみたけどダメだった」という方に向けて、次におすすめの転職先をお伝えします。
IT営業をきつい・辞めたい人におすすめの転職先5選
最後に、IT営業をきつい・辞めたい人におすすめの転職先についてご紹介します。
- 参入障壁が高い業界の会社
- 有形商材を扱っている会社
- パッケージ商材を扱っている会社
- ピラミッド構造の下・自社開発企業
- ピラミッド構造の上・受託開発企業
転職先1:参入障壁が高い業界の会社
「競合との差別化がしにくいのは嫌だ!」という方向けに、参入障壁が高い業界の会社へ転職するという提案です。
参入障壁が高い業界であれば、むやみやたらに競合も増えにくく、参入障壁が低いIT業界よりは営業はしやすくなります。
たとえば、参入障壁が高い例としては、専門的な技術が必要である、ブランド力の影響が大きい、規模の経済が働く、必要な初期投資が大きい、法的規制が厳しい等があります。
そして、これらに該当する業界は、インフラ業界、建設業界、製造業界、医療業界等があるので、この辺りに転職してしまうというのもありでしょう。
転職先2:有形商材を扱っている会社
「商材の価値を理解させるのに苦労したくない!」という方向けに、有形商材を扱っている会社へ転職するという提案です。
IT業界のような無形商材を扱う営業は、形のないものを売るため、商材の価値を理解させるのが難しいという話をしました。
しかし、それが有形商材を扱う営業で、かつ、たとえば車を売る営業であれば、そもそも人や荷物を運ぶという価値を伝えなくても理解されているのと、見た目・サイズ・燃費等とスペックが明確なので、他商材との違いも理解してもらいやすいです。
そのため、正直、わざわざ営業から説明しなくても、顧客が勝手にHP等からカタログを見て、「品番〇〇の商品ちょうだい!」なんてこともあるのです。
転職先3:パッケージ商材を扱っている会社
「課題の特定やその解決策を導くのが難しいのは嫌だ!」「チームを統率したくない!」という方向けに、パッケージ商材を扱っている会社へ転職するという提案です。
パッケージ商材とは、顧客のニーズに合わせて商材をカスタマイズすることなく、扱っている商材をそのまま売るものになります。
たとえば、以下のようなものがパッケージ商材に該当します。
- 電力・ガス・エネルギー
- 印刷機
- 会計ソフト
- etc…
これらのパッケージ商材を扱っていると、売るものが決まっているので、細かく顧客のことを知る必要がなかったり、課題に対する解決策を決まりきったパターンで提示するだけで良かったりします。
そのため、社内外の人達を巻き込んで課題を特定したり、その解決策を考えるということも少ないので、営業単独で仕事を進められることも多いです。
転職先4:ピラミッド構造の下・自社開発企業
「課題の特定やその解決策を導くのが難しいのは嫌だ!」「チームを統率したくない!」という方向けに、IT業界の中でもピラミッド構造の下・自社開発企業へ転職するという提案です。
ピラミッド構造の下・自社開発企業の営業は、ある意味転職先3のパッケージ商材を扱っている会社に近いものになります。
システムの保守・運用のように単純に労働力を売ったり、自社で開発済のパッケージソフトを売ったりするわけですが、これは商材をカスタマイズをすることなく、扱っている商材をそのまま売るのと同義です。

そのため、どうしてもIT業界が良い!という方にはおすすめです。
転職先5:ピラミッド構造の上・受託開発企業
「売るものが決まっていて飽きるは嫌だ!」という方向けに、IT業界の中でもピラミッド構造の上・受託開発企業へ転職するという提案です。
先ほどピラミッド構造の上・受託開発企業の営業は、顧客の課題や依頼内容が曖昧であることが多いという話をしました。
そうなると、顧客が変わる毎に課題も変わり、提案するものも変わってきます。
毎度、顧客の課題を特定して、それに対して提案するものも変わるというのは大変ではありますが、売るものが決まっていて飽きるということはありません。
IT営業はやめとけ?きつい・辞めたいと思うことだけではない!
ここまで、IT営業をきつい・辞めたいと思う理由やそれを脱する方法を見てきましたが、別にきつい・辞めたいと思うことだけではありません。
そこで、私が感じたIT営業ならではのやりがいは以下の通りです。
- 世の中で初めての仕事に関われる(全IT営業共通)
- 成果が目に見えやすい(全IT営業共通)
- 様々な業界に関われる(全IT営業共通)
- 高いレベルでスキルが身につく(ピラミッド構造の上・受託開発企業)
- チームで作り上げる(ピラミッド構造の上・受託開発企業)
- 自社サービスを広めやすい(ピラミッド構造の下・自社開発企業)
AIやIoT等の新しいサービスや技術が次々と生まれており、世の中で初めての仕事に関われる機会が多いことや、IT技術を活用して企業のコスト削減や生産性の向上といった目に見やすい成果が出ることもやりがいに繋がります。
また、ピラミッド構造の上の企業、または、自社サービスが受託開発の企業の場合、汎用的な仮説思考力や問題解決力等のスキルがかなり高いレベルで身につき、チームで動くことも多いので大きな達成感も感じられます。
一方、自社サービスが自社開発の企業の場合は、既存のサービスを売ることになるので、どんどんと世の中に広めていくことにやりがいを感じやすいです。
まとめ
本記事では、IT営業をきつい・辞めたいと思う理由やそれをどのように打破すればいいかについて紹介しました。
ー IT営業に関する記事一覧 ー
- IT営業の仕事内容
- IT営業に必要なスキル
- IT営業に向いてる人&向いてない人の特徴
- IT営業のやりがい
- IT営業の楽なところ
- IT営業のきついところ
- IT営業の残業
- IT営業の休み
- IT営業の年収
- IT営業の志望動機

IT営業のことをまとめて知りたい方は、是非以下の記事もお読みください。