- 営業の定義・役割は?
- 営業はどんな仕事をするの?
- 一言に営業といっても色々あるけど、それによっても仕事は変わるの?
このような悩みを解決する記事となっています。
営業ってなんとなく商品やサービスを売る仕事だと理解している人も多いでしょう。
間違ってはいないのですが、営業には多くの種類があり、その種類によっても仕事内容が全然違います。
ここでは、営業の仕事内容の流れや種類毎の仕事内容についてご紹介します。
営業の定義・役割
「営業は商品やサービスを売る仕事である」という理解をしている人は多いと思います。
間違ってはいないのですが、もう少し深く理解しておくと働いてからのギャップは少なくなります。
また、商品やサービスを売るという点で似ている販売職と営業職の違いについても見ていきましょう。
営業の定義・役割
営業の定義・役割とは以下の通りです。
- 営業の定義・役割:「顧客」に「利益」を与えて「正当な対価」を頂くこと
この営業の定義・役割を正しく理解するために、「顧客」「利益」「正当な対価」の3つの要素に分解して解説していきます。
- 顧客:提供する価値を評価してくれる人
- 利益:顧客が求めているもの
- 正当な対価:与えた利益に対して正当な報酬
顧客は「営業が提供する価値を評価してくれる人」になり、誰もが顧客になりうるのではなく、誰が顧客になりうるか考えなくてはなりません。
利益は「顧客が求めているもの」になり、営業が売りたいものを売るのではなく、顧客の求めているものを理解して、それを解決してあげるパートナーであるべきなのです。
正当な対価は「与えた利益に対しての正当な報酬」のことで、顧客が利益が残らないほどの値引きしてほしいと言ってきた場合、それはあなたの顧客にはならないということです。
営業と販売の違い
顧客に商品やサービスを売るという行為が同じであるため、営業職と販売職は同じだと考える人もいます。
しかし、多くの企業で営業職と販売職の部署が分けられている通り、似て非なる職種であり、大きく以下3つが違う点になります。
- 顧客
- 仕事の範囲
- 求められるスキル
まず「顧客」については、営業は購買意欲の低い顧客を相手にし、販売は購買意欲が高い顧客を相手にすることが多くなります。
相手にする顧客が違うため、「仕事の範囲」については、営業は仕事の範囲が広くなり、販売は仕事の範囲が狭くなります。
それが故、「求められるスキル」は、営業は求められるスキルの幅が広く難易度が高く、販売は求められるスキルの幅が狭く難易度が低くなります。
営業の仕事内容の流れ
ここからは、営業の仕事内容の流れを見ていくことにします。
営業の仕事については、以下の6つのステップで進めていきます。
- リスト選定
- ニーズの仮説構築
- アプローチ
- 商談(雑談/ヒアリング/仮提案)
- プレゼン・クロージング
- 見込み顧客管理
仕事内容の流れ1:リスト選定
何らかの基準(例:売上100億円以上の企業等)を設けて、より高い確率で売れそうな顧客(=良い顧客)をリスト化していきます。
ただし、この「何らかの基準」が会社として決まっている場合もあれば、言語化されていない場合もあり、されていない場合、自ら「良い顧客」の仮説を立てて、行動して、検証して、改善していかなければなりません。
仕事内容の流れ2:ニーズの仮説構築
ニーズの仮説構築とは、顧客と会う前に「おそらくニーズ(=欲しいもの)は〇〇だろう」といったように、ニーズの推定を行うことです。
そうすることで、ある程度何を質問すれば良いかを事前に推測できるので、ヒアリングの質も向上(ニーズの特定もしやすい)するとともに、ニーズに合致した提案も可能になるというわけです。

これができるかできないかで、顧客に「どこにでもいる営業」と思われるのか「こいつはできる営業」と思われるかが変わります。
仕事内容の流れ3:アプローチ
アプローチをする際は、「誰に、どの手段で、何を伝えるか」を検討していきます。
「誰に」は、法人営業の場合は、社長なのか、部長なのか、担当者なのか、誰にアプローチをするか検討することで、基本は上の人、つまり決裁者にアプローチできるのが理想となります。
「どの手段で」は、飛び込みなのか、メールなのか、テレアポなのか、どんな手段を使ってアプローチをするか検討することで、「誰に」「何を伝えるか」によって手段を変えることもあります。
「何を伝えるか」は、アプローチしたあとに、何を伝えることによっていかにアポイントを取るのかということになります。
仕事内容の流れ4:商談(雑談/ヒアリング/仮提案)
商談は、基本的には以下の3つのステップで進めていきます。
- 雑談
- ヒアリング
- 仮提案
商談に入る前は、お互いのことがよくわからず、そんな状態では欲しい情報を引き出すことができないので、信頼関係を構築するために戦略的に雑談をします。
次に、「現状、目標、課題、解決策」「納期」「予算」「キーマン」「購買プロセス」「評価基準」「競合他社」といった項目についてヒアリングしていきます。
最後に、ヒアリングを踏まえて、仮提案で問題に対する解決策の方向性を示していきます。

この中でも仮提案が最も重要で「そうそう!〇〇が欲しいんだけどね~」と言わせてしまえば、「買ってください!」とか「値引きするんで!」と言う必要がなくなります。
仕事内容の流れ5:プレゼン・クロージング
よく勘違いがあるのですが、プレゼンは「当社の商品はこんなに良いものですよ!」と発表する場ではなく、あくまで顧客の課題を解決するものです。
前の商談の仮提案では、顧客の課題があぶりだされている状態になっているはずなので、その課題を解決するプレゼンをしていきます。
仕事内容の流れ6:見込み顧客管理
リスト選定では、効率性の観点から、より高い確率でより売上が見込める顧客をリスト化しました。
しかし、リスト選定の段階では「良い顧客」は絞れたものの、売上目標を達成するために、どれくらいの数をいつまでにアプローチするべきかの視点が含まれていませんでした。
そこで、この「見込み顧客管理」では、目標から逆算して、必要なアプローチの数の算出をしたり、期限を設けていきます。
限られた時間の中で、全て均等にアプローチすることは不可能なので、目標を達成するための優先順位付けをしていくというわけですね。
営業の仕事内容(種類別)
営業の所属先には形態別の「メーカー営業/代理店営業/商社営業」、商材別の「有形営業/無形営業」、方法別の「ルート営業/新規営業」、顧客別の「法人営業/個人営業」があります。
そのため、先ほどの営業の基本的な仕事内容の流れはありつつも、種類別で異なる部分もあるのでしっかりと理解しておきましょう。
- 形態別:メーカー営業/代理店営業/商社営業
- 商材別:有形営業/無形営業
- 方法別:ルート営業/新規営業
- 顧客別:法人営業/個人営業
- 手法別:御用聞き営業/提案営業/ソリューション営業
- アプローチ別:飛び込み営業/電話営業/紹介営業/反響営業
営業の種類:形態別
営業は企業形態の違いによって、メーカー営業、代理店営業、商社営業に分けることができます。
- メーカー営業:自社の商品やサービスを直接顧客に売る営業
- 代理店営業:自社の商品やサービスを売ってくれる代理店の開拓やサポートする営業
- 商社営業:他社の商品やサービスを仕入れて顧客に売る営業
形態別1:メーカー営業
メーカー営業とは「自社の商品やサービスを直接顧客に売る営業」のことです。
仕事内容は、顧客のニーズを把握して、ニーズにマッチした自社の商品やサービスを提案することになります。
また、自社の商品やサービスだけを扱うということに加えて、顧客の要望に合わせるために、自社の企画部門や開発部門を巻き込み、要望に合った商品やサービスの開発を検討もするケースもあります。
形態別2:代理店営業
代理店営業とは「自社の商品やサービスを売ってくれる代理店の開拓やサポートをする営業」のことです。
仕事内容は、主に代理店の新規開拓、代理店のサポート、営業同行の3つになります。
販路・売上を拡大してくためには、代理店を増やしていかなければならず、自社サイトを通じてコンタクトをしてきた代理店希望企業と面談や交渉することもあれば、自ら代理店の候補となる企業を探してアプローチすることもあります。
また、単純に代理店の数を増やすだけではなく、代理店が売れる仕組みを作ることも大事で、自社の商品やサービスの勉強会を実施したり、代理店に寄せられるクレーム等も対応する場合があります。
さらに、代理店の顧客への訪問営業に同行することもあり、実際に商談のやり方を見せて覚えてもらうという目的の同行もあれば、コンペ案件で自社商品やサービスのスペシャリストとして競合に勝つためのサポート目的で同行することもあります。
形態別3:商社営業
商社営業とは「他社の商品やサービスを仕入れて顧客に売る営業」のことです。
仕事内容は、主に買い手に対する営業、売り手に対する営業、商品やサービスを探す営業の3つになります。
買い手に対する営業は、課題を解決したいと思っている顧客(=買い手)に対して、他社の商品やサービスを売っていきます。
売り手に対する営業は、メーカー等の売り手側と繋がりを持つことや継続的な販売をしていく営業で、売り手側の販売機会を拡大していくことが期待されている以上、その売り先が全く見つからなかったり販売量が少なければ、売り手側から関係を切られてしまいます。
商品やサービスを探す営業は、新たに取り扱う商品やサービスを探す営業で、自ら売れそうな商品やサービスを探したり、買い手側の課題解決に有効な商品やサービスを探します。
営業の種類:商材別
営業は商材の違いによって、有形営業と無形営業に分けることができます。
- 有形営業:形のある商材を扱う営業
- 無形営業:形のない商材を扱う営業
商材別1:有形営業
有形営業とは「形のある商材を扱う営業」のことです。
仕事内容は、顧客のニーズを把握して、顧客の要望に合った自社または他社の商品を提案することになります。
提案するものが扱っている商品に限られるため、仕事の難易度としては低くなります。
商材別2:無形営業
無形営業とは「形のない商材を扱う営業」のことです。
仕事内容は、顧客の課題を把握して、その課題解決策そのものを提案することになります。
提案するものが課題解決策そのもの(アイデアも含めて)になるため、仕事の難易度としては高くなります。
営業の種類:方法別
営業は方法の違いによって、ルート営業と新規営業に分けることができます。
- ルート営業:既に取引のある顧客に対して、定期的に仕事の依頼を受ける営業
- 新規営業:全く取引のない顧客に対して、新しく仕事の依頼を受ける営業
方法別1:ルート営業
ルート営業とは「既に取引のある顧客に対して、定期的に仕事の依頼を受ける営業」のことです。
仕事内容は、自分が担当しているいくつかの既存顧客を定期的に訪問して、現在取引しているものを死守しながら、新しい商品やサービスの提案をして、少しづつ売上アップを目指すことになります。
顧客と継続的に接触することによって、「この顧客から月間、半年間、年間といった単位でどれくらいの売上が見込めるか」を探っていたり、売上を伸ばすために既存商品の取引量を増やしてもらったり、新しい商品の提案をしていったりします。
方法別2:新規営業
新規営業とは「全く取引のない顧客に対して、新しく仕事の依頼を受ける営業」のことです。
仕事内容は、誰に、どうやってアプローチするかから検討をして、アポイントを取得し、顧客と打合せをして、相手のニーズを引き出し、提案して受注を目指すことになります。
そのため、商材等にもよりますが、数週間、数か月、一年以上と商談に時間がかかるケースがあります。
営業の種類:顧客別
営業は顧客の違いによって、法人営業と個人営業に分けることができます。
- 法人営業:企業などの団体が顧客の営業
- 個人営業:一般家庭の方が顧客の営業
種類1:法人営業
法人営業とは「企業などの団体が顧客の営業」のことです。
仕事内容は、企業などの団体の顧客に提案をしていくことになるので、一件あたりの商談の登場人物が多くなり、一件あたりの商談のリードタイムも長くなります。
登場人物が多くなる理由は、顧客側の決裁のプロセスが原因となり、担当者⇒部長⇒本部長⇒執行役員の承認という購買プロセスを辿って購入に至ります。
したがって、法人営業は、顧客側の登場人物が多くなるために、商談のリードタイムが長くなり、顧客の購買プロセスがスムーズにいくように、営業をしなければならないといったわけです。
種類2:個人営業
個人営業とは「一般家庭の方が顧客の営業」のことです。
仕事内容は、一般家庭の方に提案していくことになるので、一件あたりの商談の登場人物は少なくなり、一件あたりの商談のリードタイムも短くなります。
なぜなら、決裁権のある人に直接営業ができるケースがほとんどだからです。
この決裁権のある人にアプローチできることが一つの成果とも言える法人営業と比べると、一件一件の商談のリードタイムが短くなります。
したがって、個人営業の場合は、目の前の人に全力を注げば良く、その場で商品やサービスを購入してもらえる可能性もあるというわけです。
営業の種類:手法別
商談における手法の違いによって、御用聞き営業、提案営業、ソリューション営業に分けることができます。
- 御用聞き営業:御用を聞いて指定された商品やサービスを売る営業
- 提案営業:顧客の課題を解決する商品やサービスを売る営業
- ソリューション営業:顧客の課題に対して商品やサービスを含んだ解決策を売る営業
手法別1:御用聞き営業
御用聞き営業とは「御用を聞いて指定された商品やサービスを売る営業」のことです。
仕事内容は、顧客に対して「必要なものはありませんか?」と聞いて、言われた商品やサービスを売る営業手法になります。
- 営業側から定期的に顧客の御用を聞いて、要望された商品やサービスを売る
- 顧客側から呼び出されて御用を聞いて、要望された商品やサービスを売る
このように、営業側からアプローチするか顧客側からアプローチするかの違いで、どちらも御用を聞いて、要望された商品やサービスを売るという行為は一緒になります。
手法別2:提案営業
提案営業とは「顧客の課題を解決する商品やサービスを売る営業」のことです。
仕事内容は、大きくは「課題を特定する」という行為と、「その課題を解決できる商品やサービスを提案する」という行為を行っていく営業手法になります。
一つ目の「課題を特定する」については、顧客が既に課題を認識している(顕在化した課題)場合と、顧客がまだ課題を認識していない(潜在的な課題)場合があります。
前者の場合は、「課題は何ですか?」と投げかければ把握できるのですが、後者の場合は、聞き出した周辺情報から課題を特定していくお手伝いをすることもあります。
二つ目の「その課題を解決できる商品やサービスを提案する」については、特定した課題を解決できる商品やサービスを検討して提案していきます。
手法別3:ソリューション営業
ソリューション営業とは「顧客の課題に対して商品やサービスを含んだ解決策を売る営業」のことです。
仕事内容は、商品やサービスありきの提案ではなく、「課題ありき」で商品やサービスをカスタマイズしたりする提案をしていく営業手法になります。
たとえば、八百屋さんにおいて、顧客から「子供が野菜が苦いと言って食べないのが困っている」といった課題を特定した場合、単純に苦みが少ない野菜を提案するのが提案営業で、野菜嫌いな人でもおいしく食べられるレシピと一緒に野菜を提案するのがソリューション営業のイメージです。
このように、提案する商品やサービスは変えずに、情報やノウハウを提供して解決を目指したり、商品やサービスをカスタマイズや組み合わせたりして解決を目指す場合があります。
営業の種類:アプローチ別
顧客へのアプローチの違いによって、飛び込み営業、電話営業、紹介営業、反響営業に分けることができます。
- 飛び込み営業:アポイントなしで顧客を訪問する営業
- 電話営業:電話で商談のアポイントを取り付ける営業
- 紹介営業:人から顧客を紹介してもらう営業
- 反響営業:問い合わせがあった顧客に対する営業
アプローチ別1:飛び込み営業
飛び込み営業とは「アポイントなしで顧客を訪問する営業」のことです。
仕事内容は、事前に面談のアポイントを取らないで、企業や個人宅を訪問するアプローチ方法になります。
ただし、突然訪問する営業になり、訪問される側は望んでいない訪問になることが多いため、営業を拒否されることがほとんどです。
飛び込み営業は、新規営業の顧客へのアプローチ方法の一つで、ルート営業では、飛び込み営業をすることはありません。
アプローチ別2:電話営業
電話営業とは「電話で商談のアポイントを取り付ける営業」のことです。
仕事内容は、取引のない企業や個人宅に電話をして、まずは商談のアポイントを取り付けるアプローチ方法になります。
基本的に電話営業は迷惑なものだと捉えられることが多く、アポイントが取れないことの方が圧倒的に多いです。
また、電話営業は、新規営業の顧客へのアプローチ方法の一つで、商談においては提案営業かソリューション営業を駆使して進めていきます。
アプローチ別3:紹介営業
紹介営業とは「人から顧客を紹介してもらう営業」のことです。
仕事内容は、知り合いや取引先、得意先(=紹介元)から新規の見込み顧客(=紹介先)を紹介してもらうアプローチ方法になります。
そのため、このように「おすすめだよ」と紹介された顧客とは既に一定の信頼関係がある状態でスタートするため、受注までの時間を短縮できたり、受注確率を上げることができます。
また、紹介営業は、新規営業の顧客へのアプローチ方法の一つで、商談においては提案営業かソリューション営業を駆使して進めていきます。
アプローチ別4:反響営業
反響営業とは「問い合わせがあった顧客に対する営業」のことです。
仕事内容は、インターネット、テレビ等を使って自社の商品やサービスを宣伝して、問い合わせがあった顧客にコンタクトをするアプローチ方法になります。
飛び込み営業や電話営業と違って、既に自社の商品やサービスに興味のある見込み顧客に対する営業活動のため、受注確率はそれなりに高くなります。
また、反響営業は、新規営業の顧客へのアプローチ方法の一つで、商談においては御用聞き営業か提案営業かソリューション営業を駆使して進めていきます。
営業の仕事内容に必要なスキル
営業の仕事内容に必要なスキルについて、全営業職共通と営業種類別で見てみましょう。
種類 | 必要なスキル |
---|---|
全営業職共通 | ・仮説思考力 ・論理的思考力 ・確率思考力 ・PDCA力 |
メーカー営業 | ・商品やサービスに関する知識 ・伝える力 ・責任能力 |
代理店営業 | ・商品やサービスに関する知識 ・マネジメント力 ・誠実さや細かな気配り |
商社営業 | ・ゼロベース思考 ・問題解決能力 ・マネジメント力 |
有形営業 | ・商品に関する知識 |
無形営業 | ・高い論理的思考力 |
ルート営業 | ・課題発見力 ・正確性 |
新規営業 | ・高い仮説構築力 ・高い論理的思考力 ・計画力 ・自分を律する力 |
法人営業 | ・高い論理的思考力 ・人を動かす力 |
個人営業 | ・感情に働きかける力 ・自分を律する力 |
このように営業の種類によって必要なスキルは異なります。
そのため、例えば、代理店営業のマネジメント力が個人営業においても必要かというと、そうではありません。

「〇〇スキルがないから、営業にはなれないだろう・・・」ではなく、「△△スキルがあるから、××営業になれるかも・・・」と考えるようにしましょう。
営業の仕事内容に向いてる人
次に、営業の仕事内容に向いてる人の特徴を確認し、自分に営業の適性があるかチェックしてみましょう。
こちらも全営業職共通と営業種類別で一覧化してみました。
種類 | 向いてる人 |
---|---|
全営業職共通 | ・コミュニケーションが好きな人 ・主体的な人 ・目標達成思考がある人 ・洞察力がある人 ・ストレス耐性がある人 |
メーカー営業 | ・商品やサービスに愛着を持てる人 ・物事を深く突き詰められる人 ・自らの手で顧客の課題解決をしたい人 |
代理店営業 | ・チームで一つのものを作っていくことが好きな人 ・裏方的な方が性に合っている人 ・経営者や管理職に必要なスキルを身につけたい人 |
商社営業 | ・柔軟な考えができる人 ・色々なことに好奇心がある人 ・リーダーシップがある人 ・稼ぎたい人 |
有形営業 | ・商品やサービスに愛着がある人 |
無形営業 | ・物事を深く考えることが好きな人 |
ルート営業 | ・一つの仕事に深く関わっていきたい人 ・マメな人 ・ゆとりを持って働きたい人 |
新規営業 | ・目標から逆算して動ける人 ・試行錯誤が好きな人 ・スキルレベルを高めたい人 ・バリバリ働いて稼ぎたい人 |
法人営業 | ・論理的に物事を考えることが好きな人 ・長期間をかけて大きな案件を獲得したい人 ・チームで仕事を進めたい人 ・土日に休みたい人 ・安定的に稼ぎたい人 |
個人営業 | ・人に好かれやすい人 ・チームより個人で仕事をしたい人 ・バリバリ働いて稼ぎたい人 |
転職したい営業において、向いてる人の特徴が当てはまってないとダメということではありません。
もちろん、当てはまっていれば一番良いですが、将来的にこういう人になりたい!という視点で考えるのもありです。
営業の仕事内容に向いてない人
逆に、営業の仕事内容に向いてない人の特徴一覧です。
種類 | 向いてない人 |
---|---|
全営業職共通 | ・コミュニケーションが苦手な人 ・受け身な人 ・初動が遅い人 ・一人で悩みを抱えてしまう人 ・個人プレーが好きな人 |
メーカー営業 | ・飽き性な人 ・物事を深く突き詰められない人 ・色々な可能性を模索していきたい人 |
代理店営業 | ・顧客の課題を自分の手で解決したい人 ・人の面倒を見ることが嫌いな人 ・バリバリ働いて稼ぎたい人 |
商社営業 | ・一つのやり方にこだわる人 ・新しいことに興味関心がない人 ・チームより個人で仕事がしたい人 |
有形営業 | ・商品知識を身につけるモチベーションがない |
無形営業 | ・物事を深く考えることが苦手 |
ルート営業 | ・飽き性な人 ・マメではない人 ・バリバリ働いて稼ぎたい人 ・キャリアアップしたい人 |
新規営業 | ・計画を立てるのが苦手な人 ・消極的な人 ・ストレス耐性が弱い人 ・失敗から学べない人 |
法人営業 | ・感情論で物事を語る人 ・個人で仕事を進めたい人 ・計画立てて動けない人 ・探求心がない人 |
個人営業 | ・ストレス耐性が弱い人 ・チームで仕事を進めたい人 ・残業が少なく、土日祝に休みたい人 ・収入を安定させたい人 |
上記の向いてない人の特徴に当てはまっていると成果も出しづらくなってしまいます。
ただし、これらの特徴に当てはまっていても乗り越える気概があれば問題はないと思っています。
営業の仕事内容のやりがい
営業の仕事内容のやりがいを感じるポイントについてもまとめてみました。
種類 | やりがい |
---|---|
全営業職共通 | ・成果が数字に現れる ・人との繋がりが増える ・人とのコミュニケーションが上手くなる ・汎用的なスキルが身につく |
メーカー営業 | ・自社の商品やサービスを世の中に広められる ・顧客の課題解決を自らが中心となってできる ・専門性が高い |
代理店営業 | ・会社(代理店)の経営をサポートできる ・チーム一丸となって仕事を進められる ・経営者や管理職に必要なスキルが身につく |
商社営業 | ・本質的な課題解決に関われる ・課題解決能力が身につく ・人と人を結びつけて新しい価値を出せる ・給料が高め |
有形営業 | ・成果が目に見える ・仕事に愛着が湧きやすい |
無形営業 | ・自分のアイデアが形になる ・思考スキルが身につく |
ルート営業 | ・顧客から頼られていることを実感できる ・顧客のビジネスを深く知れる ・既に関係性のある顧客のため精神的には楽 |
新規営業 | ・世の中で初めての仕事に関われるチャンスがある ・ゼロから仕事を作る喜び ・会社の成長に貢献できていると実感できる ・高いレベルでスキルが身につく ・成績次第で給料が増える |
法人営業 | ・世の中に大きなインパクトを与えることができる ・達成感が大きい ・高いレベルでスキルが身につく ・残業が少なめ、土日祝日で休みが取りやすい ・給料が高め |
個人営業 | ・人の人生に直接関与できる ・人間力(センス・人柄など)が磨かれる ・成績次第で高収入が得られる |
自分が仕事をしてどのような喜びを感じたいのかを考えて選択することが重要です。
その裏にはきついところもあるので、セットで検討することをおすすめします。
営業の仕事内容のきついところ
逆に、営業の仕事内容のきついところ一覧です。
種類 | きついところ |
---|---|
全営業職共通 | ・ノルマに追われる ・残業が多い ・大半が断られる ・苦手な人からも逃げることができない ・社内調整が多い ・人を動かさなければならない |
メーカー営業 | ・関係部署との調整 ・商品やサービスの深い知識が必要 ・クレーム ・提供するものが自社の能力に限られる |
代理店営業 | ・自分の成果は代理店次第 ・問い合わせが多い ・自分の手で顧客の課題解決ができない |
商社営業 | ・扱う商材が多い ・メーカーと顧客との板挟み ・多くの人を巻き込まないといけない ・メーカーがいなければ何もできない ・飲み会が多い |
有形営業 | ・商品知識を身につける必要がある ・興味のない商品も売らなければならない ・納品・故障対応がある |
無形営業 | ・課題や解決策は一つとは限らない ・サービスの導入効果を示すことが難しい ・サービスの品質が担保されない |
ルート営業 | ・結局は人の仕事の引き継ぎ ・売上アップが難しい ・担当者との相性が悪い ・頻繁に電話が掛かってくる ・ルーチンワークが多い ・仕事の範囲が狭い ・刺激が少ない ・年収が低い傾向にある ・将来が不安になる |
新規営業 | ・ノルマが辛い ・飛び込み営業が辛い ・テレアポが辛い ・行動量が成果に繋がりにくい ・何のために仕事しているか分からなくなる ・給料が不安定 |
法人営業 | ・知識のインプット量が多い ・顧客の課題・原因や解決策が複雑 ・感情や勢いでは売れない ・キーマン・購買プロセスを押さえなければならない ・多くの人を動かす必要がある |
個人営業 | ・とにかく断られる ・一人でやり切らなければならない ・給料が低く、不安定 ・残業が多く、休みが少ない |
正直、営業に限った話ではないですが、きついところを乗り越えた先には、大きな達成感が待ってます。
そのため、これだけを見て「きつそうだからやめとこう」とならないで欲しいと考えています。
ただし、人は合う合わないはどの領域にもあるので、「これはどうやっても乗り越えられない」と思うものは、なるべく避けるようにしましょう。
まとめ
本記事では、営業の仕事内容の流れや種類毎の仕事内容について紹介しました。

営業のことをまとめて知りたい方は、是非以下の記事もお読みください。