- 法人営業をきつい・辞めたいと感じる理由は?
- それを脱するための具体的な方法は?
- 法人営業から抜け出すときのおすすめの転職先は?
このような悩みを解決する記事となっています。
私はかつて法人営業はきつい・辞めたいと感じていたことがあり、そのせいで仕事へのモチベーションがなくなったり、将来への不安を抱えたりしていました。
しかし、しっかりときつい・辞めたいと感じている原因と対策を考えてきたことで、悩みを解決することができました。
ここでは、私の体験談を踏まえながら、法人営業をきつい・辞めたいと思う理由やそれをどのように打破すればいいかについてご紹介していきます。
目次
法人営業をきつい・辞めたいと思う人はいる?
法人営業をきつい・辞めたいと思う人がいるのは事実のようです。
yahoo知恵袋で「法人営業 辞めたい」と検索してみると、以下のような質問が投げかけられていました。
- 転職3ヶ月目ですが、退職したいです。つまらない法人営業。やめるのはありでしょうか?
- 私は法人営業を始めて3ヵ月の30才男です。(営業は初体験です)最近、法人に営業に行くのが憂鬱になってしまいました。回れど回れど担当者には会えず…DMやテレアポをしても成果はでず…そんな状態が続いてるのでモチベーションがまったく上がりません。
- 法人営業の飛び込みをして5年目の者です。しかし、ここ数日全くやる気が出ないのです…飛び込み営業をしたくない。煙たがれるのが嫌だ。断られ続けて気が滅入る…。
出典:yahoo知恵袋(コメント一部抜粋)
このように、法人営業をきつい・辞めたいと思う人はいます。
なので、法人営業をきつい・辞めたいと思うのは特別なことではないですし、むしろ今の悪い状況から抜け出せるチャンスだと捉えて、前向きになりましょう!!
法人営業をきつい・辞めたいと思う理由5選
結論、法人営業をきつい・辞めたいと思う人によくある理由は、以下の5つとなります。
きつい・辞めたいと思う理由
- 知識のインプット量が多い
- 顧客の課題・原因や解決策が複雑
- 感情や勢いでは売れない
- キーマン・購買プロセスを押さえなければならない
- 多くの人を動かす必要がある
理由1:知識のインプット量が多い
法人営業は、知識のインプット量が多くなります。
営業の種類に関わらず、顧客を理解することなしには、商品やサービスを売ることができません。
特に、法人営業の場合は、自社の商品やサービスのみに詳しいだけではなく、顧客の以下のようなことを知らなければならないのです。
- 顧客:理念、ビジョン、戦略、事業、資本力、課題など
- 競合:業界ポジション、競合各社のシェア、代替の脅威など
- 市場:市場規模・成長性、顧客のニーズなど
顧客との打ち合わせで、これらを調べて把握していないと、同じ目線で会話ができなくなってしまいます。
理由2:顧客の課題・原因や解決策が複雑
法人の課題はとても込み入っています。
たとえば、売上が上がらないといった課題があった場合でも、様々な課題や解決策が考えられます。
売上が上がらない場合は、購入する顧客数が減っているのか、その中でも、新規顧客が減っているのか、既存顧客が減っているのか、その原因は、サービスの品質が落ちたからなのか、競合に奪われているからなのか・・・、とったものがあります。
そして、これらの原因に対する解決策も一つではなく、複数の解決策が考えられます。
このような複雑な事象を顧客側が紐解いて、営業が正しく理解しなければならない場合もあれば、営業が一緒にそこを紐解いてあげなければならない場合もあります。
理由3:感情や勢いでは売れない
たまに営業は体育会系で「勢いがある」「体力的・精神的にタフ」であったり、人に好かれやすければ務まると思っている人がいます。
個人を相手にする場合だと務まる可能性がありますが、法人を相手にする場合だとそれだけでは全く務まりません。
なぜかと言うと、法人の場合だと組織で意思決定をするからです。
そのため、「あの営業マン良い人そうだから買ってあげよう!」といったように、担当者の個人的な感情だけで商品やサービスを購入されることはありません。
購入してもらうためには、購入の意思決定に関わる人達に対して、購入すると「なぜこの解決策が良いのか、なぜコストが下がるのか、どれくらいコストが下がるのか」といった話を論理的にしなければならないのです。
理由4:キーマン・購買プロセスを押さえなければならない
今お伝えした通り、目の前の担当者だけに「購入したい!」と言われても、実際には購入されません。
法人がある商品やサービスの購入をする場合、「1,000万円以上であれば執行役員の決裁が必要」等と決まっており、担当者⇒部長⇒本部長⇒執行役員の承認という購買プロセスを辿って購入に至ります。
そのため、承認のフローはどうなっているのか、誰にどのような情報を提示すべきか等を把握・想定した上で、営業活動をしなければいけません。
営業の好きなタイミングで、好きな提案をすればいいという話ではありません。
理由5:多くの人を動かす必要がある
顧客の人、社外の人、社内の人と多くの人を動かさなければなりません。
「顧客の人」というのは、これまで見てきた通りで、担当者に上司が打ち合わせに同席してもらうように動いてもらう、担当者が上司に承認を得るように動いてもらう、決裁者の心を動かすプレゼンをする等しなければなりません。
また、「社外の人」というのは、提案するにあたって自社だけで完結すればいいですが、外部の企業と共同で提案をする必要がある場合は、その企業の人も巻き込んでいく必要があります。
最後に、「社内の人」というのは、提案するにあたって商品部の人に協力を仰ぐ、契約をまとめるにあたって法務部の人を巻き込む、キーマンが出席する打ち合わせに上司を引っ張り出す等、まさに自分が舞台監督になって、周りの人を指揮しなければいけないのです。
【参考】法人営業に向いてない人の特徴
ここまでの「法人営業をきつい・辞めたいと思う理由」に該当している人は、法人営業に向いてない人の特徴にも該当している可能性もあります。
以下の4つが法人営業に向いてない人の特徴だと考えています。
- 感情論で物事を語る人
- 個人で仕事を進めたい人
- 計画立てて動けない人
- 探求心がない人
【注意1】実はきつい・辞めたい理由は法人営業が原因ではない可能性も・・・
営業は、形態別の「メーカー営業/代理店営業/商社営業」、商材別の「有形営業/無形営業」、方法別の「ルート営業/新規営業」、顧客別の「法人営業/個人営業」の組み合わせになります。
※例:コピー機の営業→メーカー営業/有形営業/新規営業/法人営業
なので、きつい・辞めたい!となっているのは、本当は顧客別の法人営業が原因ではなく、それぞれ形態別、商材別、方法別、顧客別の選択が自分に合っていない可能性もあるのです。
この機会に改めて自分に合った営業を見つめなおしてみるのはいかがでしょうか。
【注意2】そもそも営業に向いてないという可能性も・・・
また、そもそも営業に向いてないという可能性もあります。
あなたが以下の全営業職共通に向いてない人の特徴の5つに該当していないか確認してみましょう。
- コミュニケーションが苦手な人
- 受け身な人
- 初動が遅い人
- 一人で悩みを抱えてしまう人
- 個人プレーが好きな人
いくつか該当しているようであれば、そもそも営業を辞めるという選択肢も。
法人営業をきつい・辞めたいを脱する方法6選
私自身も先ほどの「法人営業をきつい・辞めたいと思う理由」に該当していたのですが、ある変化を起こすことでその状態を脱することができました。
ここでは、そのための具体的な方法を6つご紹介していきます。
きつい・辞めたいを脱する方法
- とにかく勉強!
- ヒアリング能力を身につける
- 論理的思考力を身につける
- キーマンアプローチの仕方を学ぶ
- 人を動かす力を学ぶ
- 他の会社へ転職する
方法1:とにかく勉強!
これは「法人営業をきつい・辞めたいと思う理由」の1の「知識のインプット量が多い」に対する解決策となります。
いきなり根性論みたいな感じになりすみません。。。
今の時代、以下のように勉強するための情報源は色々なところにあります。
- 業界研究本
- 日経新聞
- 会社のホームページ(会社概要、IR情報など)
- インターネット
- etc...
そして、最初は全く顧客との会話についていけなくても、日々勉強していけば徐々についていけるようになり、商談も楽しくなってきます。
新しい顧客を相手にする毎に、都度勉強しなければいけないのか?というとそうでもなくて、一度相手にしたことがある法人と同業の会社であれば、その知識が横展開できます。
なので、最初はインプットする量が多く感じるかもしれませんが、徐々に慣れてくると思います。
方法2:ヒアリング能力を身につける
これは「法人営業をきつい・辞めたいと思う理由」の2の「顧客の課題・原因や解決策が複雑」に対する解決策となります。
ヒアリングと聞くと「顧客と直接会話しないと引き出せない」と考えてしまう人がいます。
しかし、実はそれは効率が悪く、直接会話する前に企業ホームページ等から「〇〇といった課題があり、おそらく〇〇を求めているのではないか」とニーズの仮説を持っておくことで、ヒアリングがスムーズになるのです。
また、実際のヒアリングのコツは、以下の2つの言葉を投げかけることで、本来の目的や解決策を引き出すことが可能となります。
- 目的をさかのぼる:それはなぜですか?
- 目的を具体化する:そのためにはどうしますか?
目的をさかのぼる
目的を具体化する
方法3:論理的思考力を身につける
これは「法人営業をきつい・辞めたいと思う理由」の2,3の「顧客の課題・原因や解決策が複雑」「感情や勢いでは売れない」に対する解決策となります。
- ロジカルシンキング(logical thinking)とは、一貫していて筋が通っている考え方、あるいは説明の仕方のことである。日本語訳として論理思考あるいは論理的思考と置き換えられることが多い。
要は、論理的思考力とは、「問い」に対して、「結論」と「根拠」で構成されている考え方、説明の仕方ということです。
たとえば、「問い(=PM11時にラーメンを食べるべきか?)」に対して、「結論(=食べるべきではない)」と「根拠(=夜中にカロリーが高いものを食べると太りやすい)」といった構成であることを常に考えて、人に説明していくのです。
これはかなり簡単な例でしたが、このようなことを常に意識していくことで、いずれ無意識に「論理的思考」ができるようになっていきます。
方法4:キーマンアプローチの仕方を学ぶ
これは「法人営業をきつい・辞めたいと思う理由」の4の「キーマン・購買プロセスを押さえなければならない」に対する解決策となります。
まず、キーマンといっても一人だけではなく、以下のようにキーパーソン、チェッカー、ユーザーと三人がいるのです。
- キーパーソン(決裁者):予算面で最終的な判断をする組織の中で業績に責任を負っている人
- チェッカー:提案内容に対してアドバイスをする人で、内容に問題がないかを見つけ
- ユーザー:提案された商品やサービスを実際に使う人
そして、このそれぞれの人に対しては、以下のように組織のニーズ、個人のニーズの二つを把握する必要があるのです。
- 組織のニーズ:その組織においての役割やミッションに沿ったニーズ
- 個人のニーズ:その個人特有の価値観等に由来するニーズ
なんとなく自社の商品やサービスを提案するのではなく、「誰に、何を伝えるか」をしっかり押さえた上で、営業活動をするようにしましょう。
方法5:人を動かす力を学ぶ
これは上の方法1~4を実践した上で、解決できなかった場合の解決策としましょう。
これはきついところ5の「多くの人を動かす必要がある」に対する解決策となります。
私自身は人を動かすことが得意な人間だとは思ってはおらず、日々、人を動かすことの難しさを感じています。
しかし、デールカーネギー氏が書いた「人を動かす」という本はかなりおすすめで、常に心掛けて行動をしていることで少しずつ成長はしたかなと思っています。
一部ではありますが、その中での3原則を紹介しておきます。
- 盗人にも五分の理を認める:相手を非難せず、理解するよう努める
- 重要感を持たせる:人をほめ、評価してやる
- 人の立場に身を置く:他人の立場からも物事を見る
方法6:他の会社へ転職する
これは上の方法1~5を実践した上で、解決できなかった場合の解決策としましょう。
というのも、私自身も最初は特に成績も良くなかったですし、法人営業なんて向いてないとかやりたくないとか不満ばっかりでした。
しかし、上の1~5の方法を実践していくことで、徐々に法人営業でも成果を出せるようになり、辞めたいといった感情はなくなったので、まずは今の環境で本当にやれることはないかを考えて頂きたいと思っています。
そうしないと逃げ癖が付いてしまい、転職をしてもまた別の理由で辞めたい!となったら、乗り越えようともせずまた転職を繰り返してしまうからです。
法人営業をきつい・辞めたい人におすすめの転職先3選
最後に、法人営業をきつい・辞めたい人におすすめの転職先についてご紹介します。
きつい・辞めたい人におすすめの転職先
- 個人営業がメインの会社
- パッケージ商材を扱っている会社
- 単価が低い商材を扱っている会社
転職先1:個人営業がメインの会社
「どうしても法人営業が嫌だ!」という方向けに、根本的に対法人向けの仕事をなくし、対個人向けの仕事へ転職するという提案です。
法人営業と対極にある個人営業は「一般家庭の方が顧客の営業」になります。
まず、個人のニーズはある程度分類できるので、その分類を見極めてそれに合った商材を提案していくことになるので、顧客それぞれの深い理解や解決策を一から考えるといったことは少なくなります。
また、個人営業は、直接商材の購入の意思決定をする人にアプローチできるのでキーマン・購買プロセスを押さえる必要はないですし、「この営業マンなんか良さそう!」等といったように、感情に訴えかけたりすることで売れてしまうことがあります。
さらに、基本的には一対一の商談が多いので、多くの人を動かしていく必要もないです。
【参考】個人営業に向いている人の特徴
対極である個人営業に向いている人の特徴は以下の3つだと考えています。
- 人に好かれやすい人
- チームより個人で仕事をしたい人
- バリバリ働いて稼ぎたい人
転職先2:パッケージ商材を扱っている会社
「知識のインプット量が少ない方がいい!」「顧客の課題・原因や解決策が複雑なのは嫌だ!」「多くの人を動かすのが苦手!」という方向けに、法人営業の仕事は続けるものの、割と頭を使わず人を巻き込まずに売れる商材を扱っている会社へ転職するという提案です。
パッケージ商材とは、顧客のニーズに合わせて商材をカスタマイズすることなく、自社商材をそのまま売るものになります。
なので、以下のようなものがパッケージ商材に該当します。
- 電力・ガス・エネルギー
- 印刷機
- 会計ソフト
- etc...
これらのパッケージ商材を扱っていると、売るものが決まっているので、細かく顧客のことを知る必要がなかったり、課題に対する解決策を決まりきったパターンで提示するだけで良かったりします。
そのため、社内外の人達を巻き込んで新たに解決策を考える等ということも少ないので、営業単独で仕事を進められることも多いです。
転職先3:単価が低い商材を扱っている会社
「感情や勢いで売れないのは辛い!」「キーマン・購買プロセスを押さえるのが難しい!」「多くの人を動かすのが苦手!」という方向けに、法人営業の仕事は続けるものの、勢いで商材が売れたり多くの人を巻き込まずとも売れる会社へ転職するという提案です。
単価が低い商材だと、担当者レベルで購入の意思決定ができることが多いので、その人だけとやり取りをすれば済むケースがあります。
そうなると、その担当者から気に入られれば、購入してもらえるといったこともあり得ます。
もちろん、キーマンや購買プロセスを押さえなくて済みますし、社内・顧客の人を巻き込んで進めることも少なくなるので、比較的手軽に商材を売りたいのであればおすすめです。
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法人営業をきつい・辞めたいと思うことだけではない!
ここまで、法人営業をきつい・辞めたいと思う理由やそれを脱する方法を見てきましたが、別にきつい・辞めたいと思うことだけではありません。
そこで、私が感じた法人営業ならではのやりがいは以下の通りです。
- 世の中に大きなインパクトを与えることができる
- 達成感が大きい
- 高いレベルでスキルが身につく
- 残業が少なめ、土日祝日で休みが取りやすい
- 給料が高め
法人の場合、取引金額が大きくなる分、世の中に大きなインパクトを与えたり、達成感も大きくなります。
また、一つの案件を受注できる難易度が高くなる分、食いっぱぐれないスキルを身につけることができます。
さらに、法人も土日祝日が休みなので、それに合わせて休みになる傾向があったり、大きな金額が動くため給料も高めに設定されていることが多いです。
まとめ
この記事では、法人営業のきついところについて紹介しました。
本記事のまとめ
- 法人営業をきつい・辞めたいと思う理由5選:①知識のインプット量が多い、②顧客の課題・原因や解決策が複雑、③感情や勢いでは売れない、④キーマン・購買プロセスを押さえなければならない、⑤多くの人を動かす必要がある
- 法人営業をきつい・辞めたいを脱する方法6選:①とにかく勉強!、②ヒアリング能力を身につける、③論理的思考力を身につける、④キーマンアプローチの仕方を学ぶ、⑤人を動かす力を学ぶ、⑥他の会社へ転職する
- 法人営業をきつい・辞めたい人におすすめの転職先3選:①個人営業がメインの会社、②パッケージ商材を扱っている会社、③単価が低い商材を扱っている会社
- 法人営業をきつい・辞めたいと思うことだけではない!:①世の中に大きなインパクトを与えることができる、②達成感が大きい、③高いレベルでスキルが身につく、④残業が少なめ、土日祝日で休みが取りやすい、⑤給料が高め